飲み会の憂鬱 カラオケの鬱屈

ここからはいつもの五割り増しの皮肉と非難。世の中を斜めから見ている人、飲み会がなんか苦手な人にささげます。


・・・飲み会。


・・・大人数での飲み会。


より具体的に嫌悪感を露にして言うならば「気の置けない人たちとの」飲み会。




もちろん必要なことだと思いますよ。気の置けない人たちに囲まれて、どれだけ飲み会を楽しみ、かつ友達を増やせるか。これは試練だ。きっと試験だ。「世渡り適正能力試験」とでも名付けてしまえ。これに合格することで、僕らは(悪いニュアンスでの)大人になっていく。ちなみに今日の僕は不合格。再試験。


もともと僕はなんかまあ、脳内にもう一人の「ひどく客観的視点を持つ」自分がいるみたいでして。その子が僕に言うんですよ。


「これって本当に楽しいの?」
「こいつって本当に信頼置けるの?」
「お前そんなことしてて恥ずかしくないの?」


とかいうことを。すると、僕はひどく周囲の背景からぽつんと浮いて彷徨っているような、居心地の悪さを覚えてしまう、と。もうそうなったら僕に残されている選択肢は「逃げる」か「やりすごす」しかなくなります。


他の人にももちろんこの子はいるんだろうとは思います。でも僕の中のこいつはなかなか頑固な曲者で。こいつを振り切れるのは一部の音楽と恋愛ぐらいしかないんです。酒もまったく効きません。しかもこいつ僕が低年齢層のときから住み着いているんです。だって僕、保育園児のとき「泥んこ遊び」をどう考えても楽しくないと考えて拒否したことがあるんですよ。自分でも思います・・・可愛げがねえ。


と、いうわけで今日の飲み会・・・死ぬほど疲れた。


だってくじひいて席選んでそうしたら友達でもない子の隣に行かなきゃ行けないし自分からしゃべる気になれないしむこうはしゃべってくれないし可愛い女の子は格好よくて(生き方が)しなやかな*1男の子としゃべってるし友達は僕の知らない友達と仲良くしてるしなんか自分の居場所を探すだけで精一杯だしこの状況の愚痴すらなかなかいえないし酒飲んでもテンションあがらないしていうかむしろ気持ち悪くなるだけだし・・・




というか、一番気に障るのは「楽しまなきゃだめだよ」な雰囲気。幸せになるのを強要されるのって一番嫌いなのに。「楽しめないお前は仲間はずれだ」みたいな疎外感を強く感じるから。なら不幸になるのを強要されるほうが楽ですよ。そう・・・だから嫌いなんだ、薄っぺらな希望、根拠の無い希望を歌うバンドどもは。いい言葉浮かばないなら英語か「ラ」とか「ア」で歌ってくれ。聞きたくないんだよ、そんなもん。また話がそれたけど。まあそういうこと。




そしてなんかもしかして楽しくなるかもとかいう淡い希望を抱いて参加したカラオケ二次会。もうこれにもうんざり。もう四回ほど経験してるけど、歌われてる歌の定番さ加減といったら・・・幅の狭さといったらないよ?


「BABY BABY」「さくら(ケツメイシ)」「晩秋」「卒業(ガガガSP)」「花(orange range)」「さくらんぼ」「ファンタスティポ」「Tomorrow Never Knows」「TRAIN TRAIN」「リンダリンダ」「Honey」「タッチ」・・・


そりゃ好きな曲もありますよ。でももううんざりです。もう聞きたくない。明るくて盛り上がる曲ばっかノリで歌われても、それで楽しそうに「もう一回!!(さくらんぼ)」とか「タッチ!!」とか叫ばれても。楽しそうに肩組んで踊られても。反対に僕は沈んでいくだけです。どんどん沈んでいくだけです。沈み終わって海底につくと、今度はプランクトンの死骸が僕の視界まで積もっていきます。真っ白。何にも見えない。見たくもない。・・・気づいたら僕は電車にのっていて「HAIL TO THE THEIF/RADIOHEAD」が耳元で鳴っていました。


カラオケって何なんでしょう。どうして僕はせっかく入ってるSUPERCARZAZEN BOYSRADIOHEADTHE CHEMICAL BROTHERSPRODIGYを歌えないの?
・・・まあ理由は分かってますけど。ようは、カラオケの楽しみかたって
1.歌うことを楽しむ
2.騒いで楽しむ
の二つに分かれるんです。で、普段はメジャーな音楽を違法コピーして(どうせ大概そうだろと思う)聞くだけの、皆が知ってるような曲だけ好きな人は、1も2も条件を満たして最高に楽しいだろうし、音楽の趣味がマイナーになっちゃうと1をしようとすると皆が冷めるし、俺は2も(皆が「Born Slippy」とか歌ってくれりゃあテンションあがるかもしれんが)できないし、ってことで立ち往生。


音楽の趣味を深めるんじゃなかったってこんな「カラオケが楽しめない」とかいうくだらない理由で思うのは馬鹿げてるけど、たまに思っちゃいますよ、マジで。




あああ、ひどい皮肉と非難の羅列になってしまった。ただ、長々書いたのを最後に一文でまとめると・・・
「楽しんだもの勝ち」みたいな考えかたってひどく残酷ではないか?
ということ。それだけです。

*1:まあ軽いってことです