oasis at 国立代々木競技場第一体育館

セットリスト
(SE)Fuckin' In the Bushes
01 Turn Up the Sun
02 Lyla
03 Bring It On Down
04 Morning Glory
05 Cigarettes&Alchol
06 The Importance of Being Idle
07 The Masterplan
08 Songbird
09 A Bell Will Ring
10 Aquiesce
11 Live Forever
12 Mucky Fingers
13 Wonderwall
14 Changpne Supernova
15 Rock'N'Roll star


(encore)
01 Guess God Thinks I'm Abel
02 The Meaning Of Soul
03 Don't Look Back In Anger
04 My Generation(the Who

国立代々木競技場第一体育館、というでっかいハコの中でのライブ。中にいるたくさん、たくさんの人がみんなoasisを見に来てるんだ、という充実感が、始まる前からテンションをあげてくれる。古株バンドだから、大人から子供までいろいろな年代が、といいたいとこだけど、意外と若い人が多かった。やっぱ「Don't Believe The Truth」の出来が良かったのが関係あるのかな、とか思ったり。


明かりが消える。『Fuck'in In the Bushes』が聞こえてくる。メンバーが入ってくる。


始まりは「Don't Believe The Truth」の一曲目、『Turn Up the Sun』。ちょっと切ないイントロ。リアムは白ジャケを着て、ポケットに手を突っ込んで、低すぎるマイクを突き上げるような格好で歌う。うーんふてぶてしい。すげー、本物のリアムだ。しかもなんかちょっと格好良かった。


で、期待していた「合唱」だけど、これは『Lyla』で早速起こった。「ヘーイ、ライラ」って歌う声が聞こえてくる!!ちゃんと隣のお兄さんも口を開けている。「よし!」って思った(笑)。ただ、期待するほどスケールの大きい合唱ではなかったかな。この曲ではまだ・・・ね。


早速4曲目から『Morning Glory』と伝説を作った1st、2ndの曲をしっかり織り交ぜていく。やっぱこの2枚からの曲は凄い。ほとばしるオーラみたいな、パワーみたいなのがある。
Live Forever』のドラムが聞こえてきたときそれを一番大きく感じた。もう曲自体が、目の前にどっしりと座るような、大物の存在感を持って。もうこれは理屈じゃなく魔法だ。あのころのoasisには、「いい曲」うんぬんをこえた何かがあった。


そういえばこのライブには、SUPERCARのジュンジ君もいたみたいで、ライブの感想がアップされていた(コチラ)。ここでジュンジ君は、僕と正反対の意見を言っていて面白い。

今から十年前。僕が高校生のときのOASISは確実にヒーローだった。
でも最近の彼らはどうひいき目に見ても、旬は過ぎてしまっている。


今日も彼らは1st、2ndアルバムから多く演奏した。いわゆるヒットナンバーを。
それはどれも懐かしくてうれしいのだけれど、今聴くとやはり時代感としては古い。少しダサい。


なのに、それで盛り上がる十代・・・。
いったいどういう気分なんだろう、あなたたちは。
いい曲だよ。いい曲だけど、いいの?
その曲で、その演奏で、そんなに盛り上がっていて。

でも僕は「それで盛り上がる十代」として、やっぱりこの意見には反対してみたい。確かに、oasisは僕等のリアルタイムではない。実際僕は、アルバム単位では1stより「Don't Believe The Truth」のほうが好き。でも、洋楽入りたてで、RADIOHEADに夢中で、「もう明るい曲なんて聴けねえよ」とかちょっと格好つけてた僕の気持ちさえ溶かした、2ndは特別だ。


だからむしろ1st、2ndの曲では、盛り上がりに欠けていた気がするんだけどな。みんなが僕と同じ魔法にはかかってないのかな・・・ていう感覚。「Don't Believe The Truth」しか知らないでライブ来てる子がいるんじゃないかって、不満さえ感じた。ねえ、『Live Forever』は合唱するもんだと思ってたんだけどな。不思議だ。同じライブで、こう違う感想を抱くなんて・・・。音楽と世代。考えさせられるなあ。


ただ、アンコールの『Don't Look Back In Anger』だけは、僕もジュンジ君も同じ気持ちを抱いていた気がする。今回のライブ最大の合唱。サビがくるたびめいっぱい歌う。みんなで歌う。ノエルになんて歌わせてやんない(笑)。きっと一番、会場が一つになった瞬間だ。そう、この感覚。一番求めていたもの。みんなのうた。曲の終わりは、ノエルが歌ってきめるのも、みんな分かってた。当たり前だった。あんなたくさんの人が、一つになるってこと。oasisの魔法はまだ終わってないんだ。


そして、今回一番格好良かった、The Whoのカバー曲『My Generation』で今回のライブは終わった。凄い格好いいなあ、誰の曲かなあと思って調べたらThe Whoの曲だった。ロックンロールだな。


やはり「Don't Believe The Truth」からの選曲が多かったライブでした。確かに格好良いんだけど、なんか足りない気がしたのは、僕がoasisに「みんなのうた」を求めてるからかな。ああそれとも『Part of the Queue』『Let There Be Love』という大好きな二曲を両方やってくれなかったからかな。いやせめて『Let There Be Love』はやっとくべきだろー。あ、『Songbird』はやってくれました。優しい気持ちになる曲だ・・・欲をいえばアコギ一本とかでやって欲しかったけど。あ、そういえば『Stand By Me』も『Stop Crying Your Heart Out』もやってないな。まあこれはぜいたくですかね。ちょっとくらいの不満は、アンコールの『Don't Look Back In Anger』がすべてかき消してくれたし。もちろん今回のベストはこの曲。


これからoasisはどこに行くのかな。いつかは1st、2ndを知らないファンが会場を埋めるようになるのかな。時間の流れは残酷だ。僕はまだ、みんなと歌っていたいんだけど。