塾講師の憂鬱2

昨日、彼女に女遊びがばれて「今度こそ終わりだ」と嘆いていた友人が、
今日になったらよりを戻してました。これは悲しんでもいいですよね。どうも、こんばんわ。


さて、今日の僕の興味はただ一つ。
どうにかして、この心にたまった愚痴を面白おかしく吐き出せないだろうか、ということ。
前もイライラしていた例のあの中一、またやってくれました。
俺がめったに怒らないことがばれて、完全になめられてしまったみたいです。
とりあえず、会話を抜き出してみましょうか。





「先生そのめがね、なんでそんなに太いの?」
「これはこういうものなんだよ」
「いくらだった?300円ぐらいだろ?(こいつは物の値段にうるさい)」
「1万5000円」
「外してみてよ」
(………)
「絶対そっちのほうがいい!木村拓哉を老けさせた感じ」
「褒めてるつもりかよ」
「ていうか先生友達いなさそうだよね、ガリ勉っぽいもん」
「そこまで勉強してないよ」
「ていうか先生絶対友達いないでしょ」



「ほらこの問題をさっさとやれ」
「ほらできた、おお俺天才」
「えー、あってんのかなコレ」
「間違ってたら殴る」
「残念、間違ってるわ」
(軽く肩の辺りをペシっとやられる)
「…………!!先生マジで筋肉なくない?」
「うるせえよ、俺はあんまり運動の才能ないんだよ」
「まじで筋肉ないし、やられたことあるでしょ」
「お前の頭には、やられるやつとやるやつしかいな「先生殴られたような顔してるもん」
「どんな顔だよ」



「先生ってさ、銀魂のあれに似てるよね?」
「ん、新八か?」
「あんなに格好よくないし!」
「お前の中で新八って格好いいキャラだったのかよ」
「ええっと、あの…ハタ王子
銀魂-ぎんたま- 13 (ジャンプ・コミックス)

「似てねえよ」
「あ、ちがうわ、そいつと一緒にいる爺のほう
「そっちも似てねぇよ」



「俺はねあのなんだっけ、桂じゃなくて…」
「ああエリザベスね、確かに似てるわ」
「違うよ、坂本辰馬だって。マジそっくりじゃない?」
「お前はエリザベスだよ」





こんな会話ばかりして1時間。結局進んだのは、4問ぐらい。
幼稚園の先生とかしててこれならまだ我慢できるけれど、俺がやってるのは塾講師。
勉強をさせたいのに(そのほうが俺自身も楽)、
あんまり話してると塾長とかの視線がなんだか嫌なのに、本当にうんざり。
その後の生徒も人の話を聞かずに自分の話ばかりする子で、さらにうんざり。
ふんふん、俺は幼稚園児の時から死について考えてた?
ふんふん、これって普通ですかだって!?
いえいえ気持ち良い位異常です。自分の星に帰ってください。
(この生徒はちなみに弟の親友です)


さらにそのあとその塾に上着を忘れて、家からまたバイト先に戻るといういらないオチ着き。
もう本当に厄日ですよ。しかも金曜日も土曜日もその子の授業ですよ。


ああ神様、怒るのが苦手な僕にどうにかしてこの子に勉強をさせる手を教えたまえ。



>>追記


「ってことがあったんだって」
「それはマジ最悪だねー」
「でしょー!しかも俺ハタ王子に似てるって言われてさ」
「ハタ王子ってあの触覚みたいなのついてるヤツ?似てなくない?」
「そんでその後、やっぱり一緒にいる爺のほうに似てるって言われてさ」
「それは似てるわ、執事っぽいところとか」
「いや俺、貴方の執事じゃないからね」