「つまるところ、僕は自分が好きなんだ。だからそれを隠すために、自虐を身に着けた。」
「うんうん。私にもそういう面があるかも。」
The Cooper Temple Clauseの最新作を貸した友人と、大学構内でこんな会話をしていた。
僕のひねくれた言葉に付いて来てくれる、なかなか貴重な存在だ。
普段人から共感されない傾向にある僕は、調子に乗ってさらにこうやって続ける。
「更に言うなら僕は、どこにも行けない自分も、結構好きなんだ。」
ジー、ジー、ジー。相手の返答を待たずに、ポケットの中の携帯が震えた。
こういった閉じた台詞が大嫌いな、誰かさんから電話がかかって来る。
まったく、素晴らしいタイミングだ。
そして、名古屋で一緒にご飯を食べることになった。
彼女からの電話はなぜか、女の子と話している時を狙ってかかってくる。
これを運命とかいう、芝居じみた格好いい言葉で呼んでいいものか、僕はいつも悩むのだ。
今日の実験では、ソフトウェアの作り方を学んだ。
大学生になって、世間的な大人になって、行動範囲は確実に増えたはずなのに、
僕の世界がこの灰色の四角い箱に、どんどん閉じていくのが、気のせいとは思えない。
そして僕はいつものように、長いため息を吐いて、悲しいふりをした。
(今日の文章には、15分足らずしかかからなかった。これなら、続けていけそうだ)
「幸せの鐘が鳴り響き、僕はただ悲しい振りをする。」 2007.04.13.3:26am