「菜の花」

花の名 メーデー


「花の名」をiTunesに取り込んでみたら、
Windowが開いて【「花の名」ですか?「菜の花」ですか?】と聞いてきたから笑った。
誰かが間違えて登録したんだろうなあ。


「菜の花」ってあいだみつをかよ!そんな格好悪いタイトル、バンプは付けないよ!



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久しぶりに、BUMP OF CHICKENのシングルを買ってみる。もちろん、二枚とも。
両方買った人の特典、あの猫の描かれたバッジもしっかり貰ったりして。


そろそろシングルよりもアルバムが聴きたいのは山々だけど(もう六枚もシングルが出てる!)、
ALWAYS 続・三丁目の夕日」の主題歌となってしまうと、
シングルになってしかるべきだから仕方ないのかな。


仮に12曲あっても新曲が6曲しか聴けない、となると寂しくもあるけれど。
アルバムが早く聴きたいなあと思いながら、ユグドラシル以降のシングルを聞きなおしてみた。


「花の名」はおそらくバンプ初の、ストリングスが取り入れられた曲だけれど、
あくまでちょっとしたエッセンスとして加えられているぐらいなのであまり違和感はない。
映画のエンドロールでこの曲がかかっている場面が、すぐに思い浮かぶような曲だった。
これはいい意味でも悪い意味でも。歌詞が少しだけ抽象性を増してたのもそう思う要因かな。
より多くの人に届くような言葉だけれど、ちょっと当たり障りがない部分も感じたり。


とか思っていると、「生きる力を借りたから 生きているうちに返さなきゃ」なんて、
いかにもバンプなフレーズがでてきて、はっとしたりするんだけれど。


ただ、最近の曲を聴くと、藤原さんから少しだけ余裕を感じる。
これもいい意味でも悪い意味でも。「メーデー」のカップリングになっている、
ガラスのブルース(28 years round)」を聞くとよく分かる。
まったく同じ曲なのに、まったく受ける印象が違うのは不思議だ。
FLAME VEIN」のそれはただ必死に歌を歌う、前のめりになって進んでいくイメージ。
今回のシングルのそれは、自分が歌う意味を再び確認するかのように、
周りを見渡して大地を踏みしめるイメージ。


どっちがいいとか悪いとかじゃないけれど、バンプにはやはり必死さを求めてしまう僕がいる。
藤原さんの声も透明度を増している気がするけれど、もっとしゃがれてて欲しいような。
もちろん、1stの頃の空気は1stの頃しか出ないから、昔に戻って欲しいわけじゃない。
でも、もっと痛いくらいの「何か」が欲しい、そんなことを思った今回のシングルでした。


こう思うと、友達の言っていた「今のバンプはいろいろ上手すぎる」は、
なかなか共感できる意見だと思ったり思わなかったり。



ちなみに「メーデー」のがいいな。升君もドラムソロとかできるようになったんだなあ。
ちゃまのベースと2トップで突っ走る間奏が大好きです。

空と地面がある街だよ 育った街と どう違うだろう
違いが言えるのがどうしてだろう ここへ来てから教わったんだよ

勝手に飛び出して 勝手に辿り着いた
この街だけが知ってるよ 忘れた夢の 引き出しを

東京賛歌より。なるほど、素敵な視点だ。
「続・くだらない唄」では間違いでしかなかった東京を、肯定できるようになったんだなあ。