2015年ベストソング10選

選考方法。

iTunesから2015年の曲を再生回数でソートした結果を元に、主観で適宜並び替えて選考する。

便利な時代になったものです。願わくばAppleがあと10年はつぶれませんように。

10. Another World / CAPSULE

中田ヤスタカ版EDM。
EDMとはエレクトロニックダンスミュージックのことで、ようはパリピーが楽しく踊る為に特化した音楽。もともとEDMの素養があったヤスタカ氏がシーンに目配せして作ったあざとい曲なのですが、そのあざとさにやられました。ヤスタカ氏はやはりシンプルに盛り上がるメロディがうまい。
Perfumeがちょっとアーティスティックになりすぎて、きゃりーが迷走しつつある今、CAPSULEが一番よかったかと。

9. あなたを保つもの / Cornelius Feat. 坂本真綾

変拍子変態ポップソング。
サビ含めメロディはまったくキャッチーではないですが、それでも聞かせてしまいさらになんだかポップにすら思わせてしまう、彼のサウンドプロダクションが遺憾なく発揮された曲。
ゆらゆら帝国の坂本氏の詞がこれまたゆらゆらしており、世界でも類を見ないレベルのゆらゆら感を醸し出しております。

8. Freedom / Pharrell Williams

女好き天才音楽プロデューサーファレル氏のライブ用飛び道具。
シンプルなピアノのリフレイン、というか、ワンフレーズのみで突き進む彼らしいアレンジの曲なのですが、
そのワンフレーズが、ライブで酒を飲みながら聞くと思わず悲鳴をあげたくなるぐらい、エロティックなフレーズに聞こえるのだから不思議です。

非常にメッセージ性の強い曲なのですが、メッセージよりも曲の格好よさのほうが記憶に残る感じ、
どうもファレル氏はメッセージとか伝えるより、ワンフレーズで女の子を落とすほうが向いていそうです。

7. Under Neon Lights / The Chemical Brothers

EDM全盛時代に反旗を翻すサイケデリックダンスミュージック。
ピロピロなるギターのフレーズで少しずつ麻薬的な高揚感を与えるという、熟練の職人技が光る一曲です。楽しいダンスもいいですが、この脳内麻薬が分泌される感じこそ、ダンスミュージックという感じがします。

6. ロマンスがありあまる / ゲスの極み乙女

ろまんすがありあまーるぅ「ふーうー」
という余分なような必要なような謎コーラスがお気に入りの一曲。今年躍進したバンドは数あれど、彼らの活躍が一番目立ってました。

時代錯誤な昭和風メンバーと、テクニカルなアレンジとラップみたいな早口をギリギリのバランスで、ポップに聞かせる手腕が持ち味かなと。実はそこまで新しいことやってるわけじゃないですし、そこまで好きでもなかったりするのですが、事実としてたくさん再生したのでこの順位です。

5. ANTI-HERO / SEKAI NO OWARI

もう完璧にゴリラズ。そんなセカオワの曲。
今年はセカオワが海外のプロデューサーと組みまくると言う、面白い戦略に出た年であり、そのプロデューサー達がなんと、


Dragon Night : EDMの人
ANTI-HERO : ゴリラズの人
・SOS : Sigur Rosの人


と全員僕の好みど真ん中でどの曲も面白く、とてもよかったです。きゃりーと中二病みたいな恋愛Tweetを垂れ流している傍らで、Fukase氏はちゃんと仕事をしていますね。中でもこのANTI-HEROは最近のゴリラズよりゴリラズしているんですが、ゴリラズにはないSaoriさんのメロディアスなピアノが挟まれることで、
セカオワとしての個性も出ていて、非常によかったです。

4. Beautiful Now (feat. Jon Bellion) / ZEDD

Apple MusicのCMでも、この曲を含むTrue Colorsのジャケットが全面に出ていて、まさにEDMの時代だなあと思ったものですが、割と暗めのTure Colorsの中で最高のアッパーチューン。ZEDD氏のメロディアスなアレンジが遺憾なく発揮されており、冒頭のメランコリックなギターから引き込まれる一曲。

しかしサビの「パーパーパー」コーラスは、この曲で踊っているパリピー達の頭が「パー」と揶揄されているのでは?……と本気で思ってしまうぐらいおバカコーラスだと思います。でもライブやクラブで聞くと楽しいのです。僕もこの曲を選んでしまうあたり、EDMに脳を冒されつつあります。

3. Contrast / nakano4

僕が天才だと信じて疑わないナカノは4番さんの新曲(from ニコ動)。
彼はチープな音源を駆使して高音でメロディアスでかつ細かい、キラキラしたフレーズを多用することが特徴のクリエイターなのですが、この曲はのリバーブがかかったシンセの幽遠なイントロから、もの凄い格好いいピアノフレーズが差し込まれるその瞬間が白眉。開始30秒で心臓をわしづかみにされます。

ダブステップのビートとワブルベースが彼の使うチープな音源とミスマッチな部分がこの曲の唯一もったいない部分ですが、それを差し引いてもあまりある魅力。本当にナカノは4番さんは唯一無二です。歌詞もPVもまた格好いいので、ぜひ映像付きでどうぞ。

2. Shine!! / CINDERELLA PROJECT

今年は僕の中でシンデレラガールズの年でした。当然、音楽もシンデレラガールズにまみれていました。
これまでにないぐらいアニソンを聞き狂った結果、反動で11月12月はRadioheadばかり聞いていたりもしましたが、まあそれはともかくとして。

Shine!!シンデレラガールズアニメの後半のOP曲。アニソンというのは、結構コード進行で凝ったことをしてくるのですが、(さらにいえばその凝り方にテンプレがあるのが残念なのですが)この曲に関しては割と素直な進行で、純粋にサビのメロディがとても綺麗で気持ちのいい曲です。メロディが良い曲と言うのはどんなジャンルでもいいものだと再確認。歌詞もなかなかアイドルの悲哀と向き合っていてよいのです。

1. Hello, world! / BUMP OF CHICKEN

一位もアニソンで申し訳ないですが、この曲は本当に良かったです。
これまでにないぐらいキーボード(シンセ?)を多用した、「Ray(feat. 初音ミク)」や「パレード」もとても良かったのですが、やはりバンプはこのような疾走感あるロックが、一番得意でしっくりくるなあと感じました。

というか原点回帰とか関係なくここ数年のバンプの曲で、一番良いと思います。
血界戦線の主人公レオナルドの視点としても成り立つ上で、アニメを知らない人でも分かるような絶妙なバランスの歌詞、オクターブを行き来する印象的なクリーンギター、疾走感だけではなく、普通に綺麗なメロディ(これは後期バンプの特徴)、サビの高揚感とそれを越える大サビで鳴り響く鐘の音、「ハローどうも僕はここ」という力強いフレーズ。非の打ち所がない曲なのでは?と思ってしまいます。

最近のバンプはちょっと、と思っている初期信者の人にこそ聞いてほしい曲です。




ちなみに、再生回数の生データはこんな感じ。

1. 海色 / AKINO from bless4 80
2. Hello, world! / BUMP OF CHICKEN 70
3. Star!! / CINDERELLA PROJECT 66
4. メッセージ / CINDERELLA PROJECT 55
5. Shine!! / CINDERELLA PROJECT 52
6. あの森で待ってる / ボンジュール鈴木 46
7. (自作曲なので除外)
8. 吹雪 / 西沢幸奏 45
9. お願い! シンデレラ / CINDERELLA PROJECT 43
10. Contrast / nakano4 33
11. あなたを保つもの / Cornelius Feat. 坂本真綾 27
13. Beautiful Now (feat. Jon Bellion) / ZEDD 26
16. Another World / CAPSULE 21
22. ロマンスがありあまる / ゲスの極み乙女。 18
32. Under Neon Lights / The Chemical Brothers 10
34. ANTI-HERO / SEKAI NO OWARI 10
42. Freedom / Pharrell Williams 8

主観と一致しないのはプレイリストで聞いていたからでしょう。特にアニメ2015という自作リストがもの凄い影響を与えてますね。もう少しアニソンを入れた方が自分に正直だったかもしれませんが、今はちょっとアニソンを聞き疲れた気分なのでこの辺で許してくださいな。

しかし、もはやアルバムと言う単位で曲を聴かなくなってきました。CDの購入もアニソン意外ほとんどしてません。なぜなら聴きたい洋楽はApple Musicでほぼ発売日に聞けてしまうのです。(ZEDD, coldplay, Aviici, blur, muse, mew...)買わなければ聞けないのはアニソンや一部の邦楽ばかりです。完全にApple Music以降で音楽の買い方と聞き方が変わってしまいました。来年はどうなることやら。

それではみなさん、よいお年を。