フジロック感想 day2 7/29 Sun

浅井健一 & THE INTERCHANGE KILL 白

寝坊、というかホテルの送迎バスの時間見誤った。炎天下の中歩いたり待ったり。計画性とは。

 

HINDS 赤

良い空気のガールズバンド。テンションが高すぎず低すぎず。そういうの大事。

 

ここで唐突に目次。

 

Awesome City Club

セカオワや禁断の多数決みたいなシェアハウスで男女がいかがわしい感じのリア充お洒落バンドかと思ってたら以外とすごい真摯で、真面目感溢れるステージでした。サブボーカルの女の子がちっこくて可愛い。その真面目さが音楽性にも現れてる感じがして、とても綺麗で考え抜かれてて踊れるが、優等生すぎる感じもしたりも。

とはいえ、期待以上でした。

 

serpentwithfeet 赤

色々迷ったが。今回はレッドで雨宿りする妥協プランで行く。僕はSIKEI MUSICという昨今珍しい音楽レビューブログのファンだが、そこの管理人のファラさんが絶賛していたので聞いて、その勢いでライブにも来たのである。

まあ、まだキャリアが長いわけではないので、すごい驚きのあるライブというわけではないが、大音量カラオケと、キーボード(音色はほぼピアノ)弾き語りを行き来しながらものすごい熱量のボーカルを聞かせるライブだった。

いい感じに神聖な気分になったところで「ボブディランに行ってこい」と言いたげに早く終わったので全部見てからゆうゆうと移動。助かった。

 

ボブディラン 緑

雨は降らずとても景色が美しい夕暮れ時。ボブディランは少しフライングで登場した。

ひたすらピアノを弾きながら喋っていた。ほとんどメロディは聞こえなかったし、予習した曲を演っても全然わからなかった。
しかし、その演奏はとても気持ちの良いロックで、決して古くなかった。というか、古い曲を「今はこんな感じのアレンジがかっこいい」という形式でやってるんだから、古いわけがない。しかしそれを、77歳まで続ける意欲というのはちょっと想像ができない。

夕焼けに染まる世界の中、少しうつらうつらしながらボブディランの演奏に酔いしれた。とにかく媚びないで今一番かっこいいと思う演奏をして、フェスに過剰に合わせるわけでも無視するわけでもない絶妙なセトリで、ステージを無言でやり切った。最後はメンバーと手を挙げたが何も言わなかったし、あんまり正面見てなかった。彼がただの偏屈なおじいちゃんだったのか、未だ世界に牙を剥くロックスターなのかは、未だによくわからない。しかしケンドリックラマー同様、何か凄いものを見たという感覚だけが残った。

 

vampire weekend 緑

今の最強、ヒップホップのケンドリックラマー。
古のロックスターでノーベル文学賞受賞のボブディラン。
……でもやっぱり、僕はこういう捻くれて知的でクールなロックバンドが好きだなー(今の流行りじゃないけど)と実感したvampire weekend。彼らがいてこそ僕の今年のフジロックは完成した。
とにかく楽しいし乗れる。オルガンとかパーカッションとかアフロ要素入れたりすごい工夫してるのに不思議と頭でっかちになってなくて気持ちよく、心の底からハッピーになれる。
そして僕の斜め右前には可愛い女の子がいて、曲がかかるたびに「きゃーこれ好きな曲!」と喜んで友人か彼氏か分からない男の子とハイタッチしたりハグしたりしてる。素晴らしい。素晴らしい光景である。頼む。変わって。
そんな彼女は Cousins のリフがなった瞬間、遂に感極まって最前に向かって突っ込んで行ってプチモッシュに揉まれていきました。マジでこの曲かっこいいもんね。しかし、ちょっと切ない。
まあこんな可愛い子を虜にする彼らの音楽は、身体と頭の両方で気持ちよくなれるように設計されていることがよく分かった。頭で「ここでこの楽器とこのビート入れてくるの凄いんだよな」とか考えながら身体はすでに乗っている。普通どっちかだけで相反する要素ですらある気がするのに、凄い。

文句なしのベストだった。メンバーとの離反で新しいアルバムなしでフジに戻ってきた引け目があったみたいで、ゲストボーカルを加えたり、面白いカバー曲のセッションでダンするフロアちっくにしたりとても工夫してくれた。その上「アルバムが出してまたツアーにくるよ」と約束してくれた。また必ず聞きにくるよ。

 

CHVRCHES

疲れたフジロッカーたちの身体と心に染み渡る、クールかつキュートなエレポップ。声も見た目も超絶可愛いボーカル。超満員で見るの諦めましたが、ちょっと聞いただけで沁みました。フジロックも終わるな、というクロージング感とあまりに合いすぎていたし、過去のライブ画像よりドラムを出して音を厚くしてたり実はかなりいいライブだった気がしていて、最後まで聞かなかったのを少々後悔している。

 

というわけで今年のベストは文句なくvampire weekend である。しかし、彼ら単独というより、ヒップホップとロックのレジェンドを連続で観れた上で自分の好きな音楽が何か再確認する流れがとても良かった。まるで僕のために設計してくれたかのような特別感あるフジロックでした。フェスの流れそのものを気に入ったのは初めてだな。

雨の中、巨人のように大きく一人佇むケンドリックラマー。
偏屈な老人なのか誰にも媚びない孤高の天才なのか、掴めるようで掴めないボブディラン。
そしてVampire Weekendで曲が鳴る度飛び跳ねハグしハッピーに踊る可愛い女の子。
それら全てが尊い。音楽は最高だ。