2018年(に漁った)ゲームソング10選

2018年は洋楽邦楽の開拓が少しおろそかになった代わりにゲームのサントラを聴き漁ったというあまりない年でした。せっかくなので、こちらも年間再生回数付きで紹介します。ただし、これは2018年発売の曲には限らないので悪しからず。

 

10. Beneath the Mask [Persona 5] / Lyn (11)

ペルソナ5の日常曲。ペルソナ5の音楽はなんとアシッドジャズにて全体のテイストが統一されるという近年稀に見るオシャレ感をだしていたのですが、その中でも特にこのエレピのゆったりした雰囲気とオルガンの主旋律がとても気に入っていました。リズムレスの雨の日versionも好きです。

Beneath the Mask

Beneath the Mask

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9. バトル2 [ファイナルファンタジーⅣ] / 植松伸夫 (14)

京バンドとダイナ四バンドの対バンで演奏してくれた曲。あーこれ好きだったと思い出して急いで買いました。FF4は残念ながら未プレイなのですが、スーパーマリオRPGクリスタラーの曲として印象に残っています。今ならばもう一度、任天堂とスクエアエニックスが夢のコラボをしてくれるのではないでしょうか。

Aとサビ、すべてのフレーズが格好いい理想的な戦闘曲。

バトル2

バトル2

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8. Zero-G -The Earth- Original [Phantasy Star Online 2] / 小林秀聡 (16)

あまり真面目にプレイしていないPSO2なのですが、この曲は一聴して気に入りまして、サントラを買うまでYouTubeを再生し続けていた数まで含めると5位以内かも。昼の曲なのですが、夜のドライブに非常に合うのではないかと思います。歌詞がランダムにつながって行くスタイルは今後トレンドになるかもしれません。歌詞が完全に記号になるのは切なさも感じるのですが。ゲームにおいてはこのような使い方がちょうど良い歌との距離なんでしょうね。

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7. 運命 [Drag-On Dragoon 2] / あおい吉勇 (21)

ニーアによって完全にヨコオタロウ信者と化した私はDODシリーズのサントラもすべて買いあさりました。DOD2は1ほどの尖った作風ではないのですが、この曲は抜群に格好いい壮大な悲劇を思わせる曲です。

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6. エミール/業苦 [NieR:Replicant] (24)

ここからは完全にヨコオタロウ×MONACAシリーズになるのですが、このエミールのアレンジは忙しないドラムンベースに乗せて畳み掛ける曲調になっています。聞くたびに思い出すあのニーア レプリカントの最終章。全員が己の正義のために戦って死んで行く様が心をえぐってきたなあ。

エミール/業苦

エミール/業苦

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・光ノ風吹ク丘 (18)

同じゲームからこのフィールド音楽も。特にオーケストラ版の編曲がよく、非常にメジャー感溢れる、ニーアらしからぬ曲調となっていてギャップが素晴らしい。 

6. 最後の歌 [Drag-On Dragoon 3] / 石濱翔 (27)

DODといえば「衝撃的なゲーム」紹介動画などで間違いなく出てくる最後の謎音ゲー。ゲームを進めれば進めるほど悲劇度が増して行くエンディングを見せられ、今度こそと必死に武器をコンプリートした結果やっと見られる真エンディングの圧倒的な虚無感から育った危ない人達がこの現代社会に紛れているのですが、歌手の藍井エイルもその一人らしく、クロイウタをアレンジしたこの曲でついに謎音ゲーに採用されて感無量だったことでしょう。コード感のない鉄琴の音が鳴る中、リズムがフレーズごとに変化し曲の印象をどんどん変えて行く、ゲームが先でなければ出てこないような曲です。

最後の歌

最後の歌

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5. This Silence Is Mine [Drag-On Dragoon 3] / 鬼束ちひろ (28)

そしてDOD3のテーマソングは鬼束ちひろです。彼女の鬼気迫る歌声が横尾ワールドとここまで親和性が高いとは。やっぱり彼女はこういう歌い上げ系の曲を突き詰めて行くべきだったと思います。いろいろな音楽性にチャレンジはしても、この感じに戻ってきてほしいなあと思います。

This Silence Is Mine

This Silence Is Mine

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 4. 複製サレタ街 [NieR:Automata] / 帆足圭吾 (36)

そしてここからは年間通して聴き狂ったと言って良いニーアオートマタのサントラから。この曲が一番最初に気に入りました。ピアノの厳かなフレーズが無機質な街を思い起こさせる曲で、ニーアの世界観を端的に使いやすいからかいろいろなところで使われています。人形が切り刻まれて「痛い、痛い」と言いながら「命もないのに、殺しあう」と言い放つCMは背筋が寒くなる感じが素晴らしく、なぜ2017年に買っておかなかったのかいまだに後悔します。

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・Weight of the World/English Version / Keiichi Okabe (32)
・オバアチャン/破壊 /高橋邦幸 (35)
・幸セナ死 / Keiichi Okabe (35)
・還らない声/ギター / Keiichi Okabe (35)
・砂塵ノ記憶 / 高橋邦幸 (38)
・美シキ歌 / 帆足圭吾 (41)
・穏ヤカナ眠リ / Keiichi Okabe (44)

他にもこれだけの曲を30回以上再生してるんですよね。良くも悪くも、僕の2018年を象徴するアルバムと言えます。今は「幸セナ死」のピアノの高い音を大切にしたアレンジが気に入っています。ニーアは最終的にテキストノベルなんかもゲームに入ってくるんですが、特に「幸セナ死」がバックのデボル・ポポルのノベルは印象に残りました。

3. 遊園施設 (NieR:Automata) / 帆足圭吾 (47)

この曲で僕はこのゲームはヤバイ、のめり込みすぎてしまう、と思いましたね。廃墟の遊園地のジェットコースターを駆けながら、この曲が流れて行くシーンでは「ここまで高次元にゲームの映像と音楽がシンクロするなんてあるのか!?」と衝撃を受けました。実際、開発陣もこの曲をそこまで重要視していなかったのに、絵を合わせて見てびっくりしたそうです。

このステージから、敵なのに攻撃してこない存在と主人公は出会うんですよね。そこで相手を殺すかをプレイヤーに委ねる。ヨコオタロウ氏のゲームプロデュースが遺憾無く発揮されている場面でもあります。ゲームだからと敵を簡単に殺すことができる僕たちは、戦争が起こったら簡単に敵兵の頭を飛ばすのかもしれませんね。

百聞は一見にしかず。以下の動画で是非ご体験あれ。

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2. イニシエノウタ/運命 (NieR:Replicant) / Keiichi Okabe (54)

そしてこの曲です。僕はこの曲を「現代のスカボローフェア」と言い放ってサイモン&ガーファンクルファンの顰蹙を買うつもりでこの記事を書いたのですが、まずは聞いてください。スカボローフェアは、最後のハモりの不安定感が幻想的な感じを出していますが、これは「add9」としてのハモり、一番分かり易いコードCで言えば「ドミソレ」のドとレでハモっています。これ、イニシエノウタの最初の追っかけハモりも同じなんですよ。この「add9」ハモり、本当に幻想的で不安定で大好きな響きなんですが、それをここまで美しく奏でるゲーム音楽が存在するとは思っても見ませんでした。

イニシエノウタ/運命

イニシエノウタ/運命

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 そしてこの曲も。

Scarborough Fair / Canticle

Scarborough Fair / Canticle

  • サイモン&ガーファンクル
  • シンガーソングライター
  • ¥200
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・イニシエノウタ/デボル (31)

 弾き語りには「add9」ハモりはないんですけれど、それでも素敵なのですよね。つまり、もともと良いメロディの良い曲が、運命でさらに幻想的になったってことなんですよ。この曲はゲーム音楽の名曲として刻まれてほしい曲です。

1. 遺サレタ場所/斜光 (NieR:Automata) / Keiichi Okabe (55)

そして一番はこの曲。ニーアオートマタのフィールドメイン音楽で、こんな美しい音楽とともにフィールドを歩けるだけでこのゲームの素晴らしさがうかがい知れるというものです。ピアノのとてもシンプルなフレーズがメインなんですけれど、これがすごく溢れる光を思わせる素敵なフレーズなんですよ。空間系のPadシンセもまた美しくそっと寄り添う歌は感情を抑えつつもなにか静かな悲しさを思わせます。2018年にはオーケストラコンサートまで成し遂げたニーアシリーズですが、この曲は是非原曲バージョンで聞いてほしいと思います。

遺サレタ場所/斜光

遺サレタ場所/斜光

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・遺サレタ場所/遮光 (30)

このversionを聞くと2Bのことを無条件に思い出してしまい、心が空っぽになります。