ツイッター風紀委員長達へ捧ぐ

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 ツイッター何だか疲れちゃった。

 ニュース含めた情報収集に使っているから、流石にアカウント消すまでは行かないのだけれど、僕のiPhoneからツイッターアプリはアンインストールした。これでひどいと噂の WebUI でしか見ることはできない。まあ、見ることはできるので禁止というほどでもない。昨日のフジロック配信の感想ツイートを眺める時間は至福だった。

 が、ツイッター風紀委員長達が嫌いだ。僕らを育てた漫画やゲームでは風紀委員長は倒すべき存在だったはずだ。正しいルールを守らない人を袋叩きにして分からせるなんてことはなかったはずだ。そんな主人公に僕らはついていかないはずだ。

弱い者達が夕暮れ さらに弱い者をたたく

その音が響き渡れば ブルースは加速していく

 

TRAIN TRAIN / THE BLUE HEARTS

 やはり甲本ヒロトは天才だった。今の twitter も同じだ。何かのフラストレーションを抱えた弱いものが、正義の名の下に誰かを叩いていく。誰もが風紀委員会所属で、誰もが風紀委員長で、それぞれ告発できる相手を探している。それをひとしきり叩くことで、少しストレスが消え、そして少しのストレスを抱え、その音が響き渡ると、ブルースは加速していく。

 今朝もまだアンインストールを忘れていた iPadから twitter を見てしまった。そこで、統計学を理解せず日本語として成立しない教師のツイートをスクショして「こいつはダメだ」と晒されていた。僕も心底バカだなあと思ったが、別に彼が本当に先生かどうかもわからないし、本当に先生だったとしてここで晒し上げておけば僕の知ってる人たちの子供が救われるかというとそうでもなかった。僕がここで怒る理由は何もない。しかし、ツイッター風紀委員達の巧みな戦略で朝から怒りを覚えさせられてしまった。やはり僕も風紀委員会に所属していたようだ。簡単に乗せられてしまう。

 自分の仕事がらみのツイートはもっとダメだ。また 7pay の話で、石器時代のようなプロジェクト運営をしているツイートが流れてくると僕はご意見を表明するしかなくなるだろう。note か。note に書くならまだいい。ただ呟くだけかもしれない。一体それが当事者のブラックな職場のなんの改善になるのだろうか。インターネットで任意のサイトを見るために申請をしなければいけない会社はまあゴミだろうが、僕がゴミとつぶやいたところで何も変わらない。

 

 自分のエネルギーをもっとまともに使おう。そう思った。

 料理報告ならインスタで投稿できる。

 フジロックレポートは文章はブログで、写真はインスタで投稿できる。

 質問箱はツイッターがなくても開くことができる。

 月ノ美兎の動画はチャンネル登録してるから新作がこればすぐにわかる。

 なら僕は……ツイッターをやらなくても困らないと思う。

 

 ツイッター風紀委員会に加わることの中毒性と言ったらすごい。「僕のフォロワーだけでも、フジロックは撮影禁止だって知ってください」……風紀委員長、悪いけれど黙ってもらっていいですか。本当に止めたかったらスタッフがスマホ出してる人の前でバッテンを構えたり、アーティスト出演の合間に流す映像とかで周知したりするだろう。それをスタッフがしないということから察してほしい。去年のスクリレックスのライブでスマホ撮影をした人をつまみ出したらどうなると思う? グリーンステージから人がいなくなる。それがあなたの望み?

 そう、それが望みなのだ。もっとも中毒性の高い麻薬は大麻でもタバコでもコカインでもなく正義なのだ。最も気持ちよく酔っ払えるものが正義なのだ。正義でお互いを監視しあっていい社会が生まれるのだ。確かに、ああ、正義で人を叩くのはなんて気持ちがいいんだろう。こうしてまたフジロックの動画をツイッターにアップロードする悪の枢軸から世界は守られるのだ。すべての風紀委員達におめでとう。ありがとう。僕も、風紀委員だったんだ、昨日まで、ね。

 これで明日には僕がツイッターでつぶやいていたら笑える。でもそれはとても良いオチになるかもしれない。そう、正義とはこれほどまでに気持ちいいものなのだと、離れられないものなのだと、僕自身が身をもって示すことになるのだから。胸には風紀委員会のバッジをつけて、TRAIN TRAIN を口ずさみながら、意識の低いエンジニアを、体罰をやめない教員を、インフルエンザで出社するのが当たり前の会社を、京アニ被害者親族のふりをする狂人を、叩いて、叩いて。僕がツイッターの最後の一人になるまで、ずっと繰り返すんだ、きっと。