武装錬金の打ち切りについて

武装錬金 (1) (ジャンプ・コミックス)
まず最初に断っておくと、僕はこの作品が「名作」だとは思っていません。「良作」とは思うけれど。
 
というか、僕がこの作品で一番楽しみにしていたのは、弟が買ってくるコミックスについてるライナーノーツなんです。なんというか、ジャンプの暗黒な部分というか、裏側がものすごく暴露されてて。そして頻繁にあらわれる「この回は好評でした」「これについては賛否両論でした」・・・との言葉。「ジャンプってそんなリアルタイムに好評、不評が分かるのか」と、あまりの生々しさにびっくり。なんか悪戦苦闘している感が伝わってきて、そんでもって、反応がよかった時のうれしさとかも伝わってきて、漫画家は大変だなあ・・・みたいな。
 

とにかく、楽しく読ませてもらってました。楽しくは失礼かもだけど・・・


というわけで、僕はこの漫画に関しては多少歪んだ観点から楽しんでいました。といってももちろん内容もなかなか気に入ってましたよ?斗貴子さんはしょっぱなから魅力的なキャラだったし。何よりパピヨン登場後は・・・もう、ねえ?(人気投票は彼が一位であって欲しかったな)るろ剣時代の魅力的なキャラにも決してひけをとってない彼の登場で、多量のギャグ要素にもなじめてきて、ああ、書いててやっぱ打ち切りが残念だよ・・・

 
そしてむかえた最終回。なんか、読んだあと思ったことは、様々な要素はいってて正直よくわかんなかったけれど武装錬金のテーマって「斗貴子とカズキのラブストーリー」だったのかな・・・。だったらもう少し、やっぱ、打ち切りにしないでゆったりとその部分も書いて欲しかったな。それでなくても「斗貴子の過去」とか伏線消化してないのいっぱいだし。赤丸の完結編だけじゃ無理だろうなあ。


・・・もうきっとジャンプはこんな感じで変わらないから、やっぱ和月さんにジャンプは合わないんだよ、多分。ライナーノーツ読んでても思ったけど、
ちょっと読者のこと考えすぎ。
少年漫画らしさに縛られすぎ。
あのパピヨン覚醒の回*1のギャグなんだか真剣なんだかわかんないような、でも疾走間があってひきつけられるようなちょっと読者おいてきぼり・・・くらいの感じの回をもっと増やして、その次の回*2斗貴子の膝枕みたいな、今時の少女漫画よりある意味少女漫画らしい地味だけどぐっと来る描写をもっと増やして、もっと自由に、肩の力を抜いて(そういえば武装錬金って力入れすぎって感じの回多かったし)多少人気が低迷しても続けて書ける雑誌での再登場を望みます。


そしてコミックスにはライナーノーツを(笑)!!


最後に。
下手の考え休むに似たる マンガ感想別館 : 少年ジャンプ20号感想&和月伸宏考
この熱い語りにインスパイアされて、長文を書いたので。和月さんへの愛を感じます。
是非。

*1:第16話 黒く 熱く 甘く

*2:第17話 FADE TO BLACK