詩になりそうなひとかけら

世間に溢れている「愛」とか「夢」とか「希望」とか
そういう言葉が似合わない気がして
手の中の どうやら君のほうへむいているらしい感情に
僕は名前を付けなかった


名前をもらえなかったそれは 少しいじらしそうにその体を揺らし
またあの子のほうへ 飛んでいって消えた
その光景がなんだかとても愛しくて
他人事のように ずっと眺めていた