いないいないいない。

僕はいつでも、目を閉じている。
長い長い迷路
出口は見えなくても、僕はそこにいて、君を探す。


僕はいつでも、どこにもいない。
長い長い迷路
その路を、少しずつ複雑にして、君を見つけにくくする。
君がいなくても、気付けないようにね。


僕はいつも、行き止まりにいる。
そこにいるのが、好きなんだね。
そこで、自分の正しさを祈るんだ。
そんな自分が、正しいという気がするから。


もう終わってるんでしょ。
そんな声が聞こえてくる日は、逃げ出す。
行き止まりを抜けて、複雑な分かれ道に。
そこでふと、君が向こうの道を通ってったんだ。


ほら、まだ君はいるんだ。
分かってる、追いかけても追いつけない。
でも、その瞬間がとっても愛しいから。
僕はまた、迷路の中を彷徨って、行き止まりで腰を下ろす。


僕はいつでも、目を閉じている。
僕はいつでも、どこにもいない。