間違っても誰もブクマしないような午後三時の文章


春が楽しみだなんて、君はおかしいんじゃないだろうか?
春が来るといつも憂鬱になる。
僕が必死にこの手でかき集めたものが、春の柔らかい雨に誘われて、遠くに行ってしまう。
これから就職する友人は、上司との考えの違いに悩んでいた。
果たして僕はこれから来る不景気の中、どこに就職するのだろうか。


昨日煙草を吸いながら見た流れ星に、お願いしておけばよかった。
ずっと春がきませんようにって。
その意味を勘違いした流れ星が、ずっと僕を独り身にしたりして。
僕はそういう意味じゃなかったのにって、八つ当たりをしたりして。


春が来る前に、みんなに会って話したい。
社会にも未来にも何も関係ないような、くだらない話をしたい。
三秒後には思い出せなくなるような、くだらない話をしながら、
君が遠くに行くのを見送りたい。
いつか、君が戻ってきた時に、過去のくだらなさを笑い合えるように。


いつまでも、大好きなこの曲を聴き続けていたいのに、四分で終わってしまうように、
明日になれば春がやってきて、僕の背中を生暖かい力で後押しする。
そうやってみんな先に進んでいく。
ピアノを鳴らし続ければ、コードは先に進んでいく。
気まぐれに流れるくず星に意味があるのなら、それにも意味はあるのだろうか。