僕らはバカのまま血液クレンジングに騙されたくない

ツイッター血液クレンジングを袋叩きにするのが流行っている。いつものことなのだが、今のところ血液クレンジングはマジでヤバそうなので気になってる人はやめておいた方がいいだろう。


バズってるツイートの中では「小学生でもわかること」という煽り文句が入っていたが、これは分断を加速するからあまりよろしくない。確かに酸化で黒くなることと動脈と静脈のことを理科の授業で理解しておけばこの案件の怪しさは理解できるかもしれない。


しかし、この問題は応用問題だ。知識ではなく、知識を組み合わせて解かねばならない。テストにする場合一番最後にポツンとある応用問題で、クラスのうち二人ぐらいしか解けなかったと、のちの学級会で発表される系の問題と言える。


そもそも、酸化によって黒くなるとして血液の黒さは酸化のみで引き起こされているのか?など、本気で調べれば調べるほどいろいろなものが疑問に思えてくる。


結局のところ、僕らにはこの問題を解くのは無理だ、という前提に立つべきだ。知識ではこのようなトンデモ科学を全て防ぐことはできない。人間は簡単に知識を組み合わせて生活に活かせたりはしない。加えて断言するが、僕らはこの件で懲りて小学校の理科を学び直したりはしない。絶対しない。できないことはすっぱり諦めよう。


ではどうするか。


ここで多くの人が採用している基準が「自分が信頼している人が採用してるかどうか」となるのだが、僕は強く言いたい。この方法はかなりのリスクを伴うからやめた方がいい。


この方法論を取っている人を騙すのは簡単だからだ。情報に権威をつけてあげればいい。大企業、職業、論文、エトセトラエトセトラ。しかし、有名人だって自分と異なる分野であれば間違うし、企業人なら自分の企業の不利益になる発言はしない。セット売り販売が板についているジムの人間は水素水を否定することはできない。利根川先生曰くの「大人は質問に答えない」はこの辺のことを指している。


そのジムトレーナーは普段自分のことをよく考えて優しくトレーニングメニューを考えてくれて、信頼しているかもしれないがその水素水プランの加入が正しいかどうかはわからない!はあちゅう氏は身を削って主婦の働き方を変えようと率先して子育て改革に取り組んでおり、小説も面白い。でも、血液クレンジングが正しいとは限らない!

 

残念なことだが、いい奴が、信じていい奴かどうかは案件によって異なるのである。少なくともこの記事を書いている僕よりは信じられるって?まあそうだろうがここは分かって欲しいとしか言えない。


じゃあどうすればいいの?というあなたにこれ系のトンデモ科学に一度も騙されたことのない私からアドバイスしよう。方法は二つある。


一つはお金のかかるオプションは何一つ受けないことだ。水素水も妊娠米も血液クレンジングも全ては「お金を追加で払う」という構造になっていることに留意しよう。つまり、何かを買うときに何も追加しなければ絶対にミスらないのである。


しかしこれはあまりに夢がないかもしれない。ジムで筋トレをはじめた後のプロテインセットプランも当然受けられない。ダイエットコーラも飲めない。ではもう一つの方法。


エセ科学を判断するときは過去のエセ科学との類似性と比較しろ。


エセ科学が広まるときには、そのやり口は大体の類似性を見せる。とりあえず女性週刊誌が報じる、その後、意識高い系芸能人がやり始める。藤原紀香とかね。そして今の場合インスタグラムで小さくバズる。最後に、裏でYouTubeニコニコ動画ではそれをバカにする動画が流行る(水素の音〜!)。


こうなっていたら信頼できないとして切ろう。そしてこのやり方で言えば、ダイエットコーラプロテインはセーフである。つまり、筋トレはライフハックとして正しいらしい。悔しいが、筋トレしよう。その際にジムで水素水プランには加入しないようにね。ではでは。