歳をとってよかったと思える数少ないことの一つが、フェスに心の余裕を持って接せられることだ。フェスに寝坊してもいまなら焦らない。カロリーメイトを持って走り回り少しでもたくさんのアーティストを見ようとした僕はもういないのだ。
それにしても今年のフジロックは良かった。
- JOHNNY MARR GREEN STAGE
- SUPERORGANISM RED MARQUEE
- マキシマム ザ ホルモン GREEN STAGE
- スクリレックス GREEN STAGE
- スクリレックス+YOSHIKI GREEN STAGE
- ケンドリックラマー GREEN STAGE
The Birthday と 小袋 成彬 は寝坊して間に合いませんでしたごめんなさい……。
JOHNNY MARR GREEN STAGE
最後だけ聞いたけれど気怠い感じのギターロックで好みだった。なんともイギリスを感じた。
SUPERORGANISM RED MARQUEE
なんともゆるい雰囲気だった。最初トータス松本を見にホワイトステージまで行って、やっぱり止めようかと思って迷ったのと、ホワイトステージから新しくできた道で戻ったら思ったより移動が長く、一曲聞いたら終わってしまった。30分ぐらいしかライブしてないみたい。
しかしまだEPしか出てなくて、関ジャムで紹介されたぐらいしか目立ったピックアップは無いのにステージは満員でこの盛り上がり。フジロッカーのアンテナは高い。
マキシマム ザ ホルモン GREEN STAGE
以外にもフジロックは初めてだとか。むしろサマソニよりフジロックにいるイメージがあったから意外だった。彼らを見るのはエルレの前座以来だがMC含めて楽しく、演奏も実に自然に首を振りたくなる感じで大満足。僕にとって音源を最後まで聞けたことないがライブは楽しいという部類のバンドである。一番感動した瞬間は恋のメガラバで涼宮ハルヒのダンス映像が流れた瞬間。ああ、こいつらオタクなんだなあと思って。
スクリレックス GREEN STAGE
雨の中のライブなんてとてもロックというと、かなりそれっぽく聞こえはするものの実際雨に降られると身体中ヌルヌルするわ寒いわ暇つぶしにFGOもできないわでなかなかに最悪でした。基本的には晴れた方が断然良い。
それでも頑張って待ったスクリレックス、最初の一音が鳴った瞬間にカメラで自撮りをしだす聴衆に苦手なEDMのノリを感じて少々うろたえながらも、すぐに吹っ切れて頭を降りつつ盛り上がれました。多分大きかったのはテンポ。ブロステップのゆったりめなテンポが今の僕にはとても乗りやすい。テンポは緩いけど音は予想通りバッキバキで今の緩い感じの流行りに合わせる気無し。カルヴィンハリスもそうだが、簡単にEDMの仕切り屋ライブを捨てたりはしない。キャラ的にあんまり考えてなさそうにも見えるけど。
最後はみんなの待ち望んでいたBangrungで僕も雨でびしょ濡れの髪を振り乱して満足のライブでした。ただ、割と予想通りではあった。
スクリレックス+YOSHIKI GREEN STAGE
土砂降りの雨の中アンコール的な感じで突然YOSHIKIが出てきてEndlessRainの歌詞を合唱させたんですよ。冗談みたいな本当の話。スクリレックスはギターを弾いており、雰囲気的にはスタジオで遊んでたら友達がきてセッションしてみた、というハートフルな感じ。当然、スクリレックスのギターはあんまりうまくない。まあいい。
その後はドラムでコラボ。元曲のすけありーもんすたーずのドラムがパンチ強すぎて、あんまりYOSHIKIのドラムが聞こえない。まあいい。
「サンキューYOSHIKI!!」
「サンキュースクリレックス!!」
と肩を組んで連呼しあう2人を見て、なんか不思議といいもん見たような気分にはなりました。楽屋裏的な意味で。
ケンドリックラマー GREEN STAGE
今や世界で一番売れている音楽はヒップホップ。しかし、言葉の中身が重要なヒップホップにおいて、言葉の壁は実際厚い。
そんな中わざわざ日本でライブしてくれるわけだが、楽器隊たくさん引き連れたりコーラス加えたりして補強するのかなと予想していたが、外れ。
音の厚みを加えるためのドラムをサイドに据えながらも、基本ケンドリックラマー1人が佇んでラップをするだけ。シンプルすぎて逆にびっくり。
しかしさすが現世界最強のラッパー。不思議と大きく見える。最初の曲のDNAから言葉は分からない中でも物凄い気迫は伝わってきた。ニンジャの衣装を来たダンサーや高速ラップがあくまでサブで、伝えたい言葉そのものの内容で勝負している感じ。ちゃんと伝わる。
明日もあるので混まないうちに少し早めに抜けたものの、なんか凄いもん見た感が得られて満足。家に帰ってアルバムを買いましたが、DNAは本当にかっこいい曲だった。僕がアメリカ人だったら、きっとブルーハーブのリリックの様に熱いものがこみ上げてきたに違いない。こうなると自分の英語力の無さが惜しい。
ベストは今回なしで。みんな良かった。多分ちゃんと予習して行っていたらケンドリックラマーになってたかも、という感じ。
今年も鮎を食べまくりました。初日は二匹。
ホテルでは相部屋になったおじさんが「ケンドリックとボブディランが一緒に見られるのは凄いよ」と仰っていて、気持ちが盛り上がってきたので寝る前にApple Musicで「はじめてのボブディラン」というプレイリストを聞いて予習を始めたのだった。