https://youtu.be/VZaqtgVtL1M?si=gh04UQBBcrQLTEZa より引用
iPhone の再生数によって、2025年発表の曲を機械的 に選びつつ、同じアーティストの重複を省いています。()内は僕の iPhone における再生回数です。
YouTube とか SNS で音楽聞くのが当たり前の時代に、いい加減、このスタイルやめようかなと思ってるんですけど……って毎年言ってるんですけど、一周回ってこのまま行きたいと思います。それはそれとして、mac をアップデートしたら再生数順にならべられなくなっちゃった。どうしよう、来年。
13. Stop Motion feat. 魔界ノりりむ / ピーナッツくん(14)
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2025年もピーナッツ君は尖っていた。武道館を蹴って開催したと噂のバーチャルライブPQ。22万人に14分の長尺曲を聞かせた刀ピークリスマス。しかし何といってもこのアルバム。Hip Hopの雄やJ-POPの名手やVtuber 友達をフューチャリング しながら、スキャット を挟んだアルバムの聞き応えは「ゆるく力の抜けたヒップホップ」ではなく、B-BOY達の「純ヒップホップ」の香りがする。中でもこの曲の完成度は群を抜いていて、あえて kawaii の権化、魔界のりりむを呼んでポップな世界観を演出しながらもそれだけでない洗練と技巧を感じさせる匠の一品。ヒップホップにガチでありたい、と、エンターテイメントでありたい、という矛盾した願いを高い次元で両立させて着実に階段を上っていく、ピーナッツくんから2026年も目が離せない。
この曲を語りたくて、10選といいつつ13選にしちゃいました。それぐらい、僕にとっては2025年のハイライトだった曲なのだ。
10. Fugitive / Faithless(15)
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2025年は個人的に海外ダンスシーンに注目した一年だった。それはダンスの民主化 とも言えるEDMが一段落して、低音しか鳴ってないみたいなやつとかシンセのつまみしかいじってないみたいなやつとかストイックな音楽に戻りつつあるからなのだが、そんな中の Faithless の新作は驚くほどマイペースに自分の得意なトランスミュージックを紡いでいた。やはりダンスミュージックにはキラキラした電子音が欲しいし、7分ぐらいかけてじっくり盛り上げて欲しい。そんな願いが叶う一曲。
10. 贋ト旧称(+月ノ美兎 ) / 原口沙輔(15)
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原口沙輔と月ノ美兎 、サブカル の雄二人が並んで、紡がれたのはシンプルで極めてプライベートな作風の曲。遺影のように扱われた月ノ美兎 を抱えながら、死の匂いを悲劇的ではなくあくまで淡々と取り扱う。取り留めなく、取り留めたよ。そんな言葉遊びが思い浮かぶ、心地の良いダンスミュージック。散歩のお供に最高でした。
10. 花弁、それにまつわる音声 / あばらや(15)
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原口沙輔さんと言い、あばらやさんといい、最近の若者はあまりにも悟りすぎている。熱がないままで静かに存在を燃やしている、そんな感じ。
「強制されないで歪んだ僕たちの歌」
「強制されたいと願ったあんたらに唄う」
視点がとてつもなく冷たく、僕の愛するスーパーカー の「誰かと同じが僕には幸せだから」ともまた違う視点だなと感じる。時代は着実に変わっていて、人間は確実に賢くなっている。それがいい事かどうかは知らないが、初音ミク の後ろで歌うあばらや氏の肉声に、ほのかな希望がある気がしなくもない。
8. Ash Again / Gawr Gura x Casey Edwards(19)
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Vtuber という過酷な演者からの引退、それは避けられないことではあるが、2025年は特に「一生ホロライブにいる」と言っていたはずの天音かなたの【転生なし】と明言した衝撃の引退と、海外勢にとっての Vtuber の象徴であるがうる・ぐらの引退が特に鮮烈だった。
タイトルから不穏なこの曲はゲーム音楽 の作曲家を迎えて終始陰鬱な雰囲気で、2024年から「半分引退してるようなもの」と自嘲していた、疲弊し切った彼女の憂鬱が隠すことなく暴露されている。MVに取り入れられた仲間の描写は希望と言って良いのか。彼女の憂いを帯びた声は暗く切ない曲でこそ生きると、エド・シーランの The A Team のカバーを聴きながら思っていた僕は最後のオリジナル曲でようやくそれが成し得たのに複雑な気持ちを抱く。僕は暗い曲が大好きだが「キャリアの最期に」「VTuber の象徴たる名義のまま」「オリジナル曲として」このメッセージを出すことを決めた彼女の抱える深い闇には、さすがに底知れない恐怖を抱く。
卒業ぐらいは笑顔で、そんなファンの気持ちに決して解けない問いを突きつけるかのような彼女は、アイドル Vtuber というよりは、生粋のアーティストだったのだろうな、と思う。
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2025年と言えばサカナクション 復活の年である。うつ病 をわずらい玄関に置かれたウーバーイーツすら取りにいけなくなった山口一郎を救ったのは、同時接続一桁の野球同時視聴配信だった、というのはあまりに美しいエピソードだと思う。まさか配信者も自分の配信が山口一郎を救っていたとは思ってないだろう。そんなサカナクション の渾身の一曲は冒頭で昨今の複雑なアレンジに目配せしながらも洗練された都会的テクノアレンジに歌謡曲 のような親しみやすいメロディが乗るサカナクション 節全開の曲。
頑張れ、サカナクション 。
7. ファサード ・クエスチョン / サツキ(25)
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歌詞なしで聞かせる気がない超高速で捲し立てるボーカルと忙しなさすぎるバックトラックで目が回るところに、キャッチ―の権化であるポケモン の電子音がかろうじてバランスを取っている、みたいなそんな曲。
今やポケモン はディズニーより人気らしい。偽物のまま成り上がりミクと名コンビになるまで至った重音テトも併せて、サツキ氏とポケモン の歴史を一度立ち止まって振り返るかのような曲にも聞こえる。
6. サクラミラージュ / ReGLOSS(29+13)
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※29回は5人ver. 13回は4人ver. 別曲としてカウントしている。
Vtuber はドリームである。会社帰りに磯丸水産 で蟹味噌を食べるささやかな生活を送っていた女の子が、2年で有明 アリーナの1万5000人の前に立って歌って踊るのだから。ホロライブの過渡期だったからこそパフォーマンスが得意な人もそうじゃない人も混ざるユニットで、得意な人と苦手な人が支え合って歌って踊るということがこんなにも愛しい。何度でも言うが、リグロス はホロライブの宝である。
この曲は火威青が活動休止する前に発表された5thシングル(休止中に録りためていた6th ミッドサマーシトラス を経て、7th アワータイムイエローから4人体制)であり、4人で歌うと少し物悲しくもある。手垢のつきまくった桜曲を昨今の複雑なポップスに仕上げる OTOHA 氏が、リグロス の成長物語に切ない花を添えている。
例え Vtuber が最後「灰になる(Ash Again)」だけだとしても、強い光を放っているドリームであることも変わらない。リグロス に幸あれ。
5. BOW AND ARROW / 米津玄師(36)
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※リンクミスではない。この時から編曲を変えていると本人も明言しているが、僕はこのデモ・バージョンが今の完成系より好きだ。
なんだか米津玄師の今のモードは「全部自分で打ち込む」らしい。そういう気分のときもあるよね。この曲はドラムンベース 。でもやはり少しザ・ドラムンベース という作風からは少しずれている。「IRIS OUT」もザ・エレクトロスウィングとは少しずれていたし、米津玄師の2025年のテーマは「ずれている」なのかもしれない。
4. DEADPOOL / 星街すいせい(36) (レクイエム, ムーンライト)
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2025年の星街すいせいの3rdアルバムは最高だった。年の初めに武道館ライブも成功させた彼女の「大人の余裕」や「貫禄」を感じるアルバム。今の星街すいせいには、これぐらいの余裕がある曲が合っていると思う。特にこの三曲をよく聞いたが、中でも花譜としっとりささやき合うようなこの曲が一番好みだった。
2026年はさらにもうひとバズりして紅白をお願いしたいような、むしろしっとり落ち着いた感じで Zeep ツアーとかをして欲しいような。いずれにせよ彼女の佇まいはどんどんお洒落で格好良くなっていっている。お洒落なものは中学生時代の僕のような「ザ・オタクコンテンツ」は恥ずかしくなってしまうキッズにもきちんと届く。どんどん格好良くなっていってほしい。
3. 愛♡スクリ~ム! / AiScReam(50)
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昨今の曲は「縦長ショート動画」でバズりそうなフレーズをその中に忍ばせるのが通例である。この曲はその王道に従い
「ルビィちゃーん!はーい!何が好き?チョコミント よりもあ・な・た」
という台詞パートが2番Aメロの代わりに強引に入っており、それが分かりやすくバズって、数多のアイドルに、一般人に、真似された。
しかしフルを聞いてみれば少しレトロな質感のあるシンセが優しい、ラムネを飲んでるように爽やかな夏のドリームポップである。実は、サビ終わりの「ららら」コーラスと「アイスクリーム!」の連呼パートの方が流行ると思って作ったのだとか。紆余曲折はあれど、最終的には一粒で3度美味しい、そんな完成度の高い匠のポップ。紅白は間違いないと思っていたのでNHK には文句を言いたい。
2. JANE DOE(53) / 米津玄師, 宇多田ヒカル (IRIS OUT)
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米津玄師×チェンソー マン。キックバック は最高だったもののテンポの悪いアニメが今ひとつでモヤモヤする最後になったが、レゼ編の映画は最高で、そして僕の敬愛するトムヨークとビョーク のデュエット「I’ve Seen It All 」のような曲を目指して宇多田ヒカル にダメ元で(米津玄師がダメ元で頼む音楽家 っているんだ……)オファーしたこの曲を好きにならないわけがなかった。
今回は映画の出来も後押しし、レゼのあの最後の切なすぎる言葉を思い出しながら何度でも涙ぐみこの曲を聴ける、なんて幸せなことなんだろう。僕の好きな宇多田、トムヨーク、ビョーク が「小節を外す」ことを常に考えるタイプに対して「小節にきっちり収まってる」と宇多田ヒカル に評された米津玄師なので、やっぱり似てるようで似ていない独自の世界になっている。楽しい。
IRIS OUTも素晴らしく、流行りのエレクトロスウィングになりすぎずに硬質なリズムを持っているところが良い。米津玄師の音楽はどこか歪で、癖になる。
1. コロニーの彼女(67) / 照井順政 (目覚めたい魂たち, 水槽の街から)
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※貼り間違いではない。1:08~が白眉。
ジー クアクスとは、僕が西尾維新 の戯言シリーズ の表紙を担当していた頃からファンだった竹さんのキュートなデザインのヒロインたちによる青春群像劇新感覚ガンダム ……かと思って人生初のガンダム 体験をしたら、おじさん達がシャアの同人誌を描きたいだけのペラッペラでうんざりする出来だった。大人しくガンダムSEED から入ればよかった。
まあそれはともかく、少なくとも特報時点では確かに青春群像劇新感覚ガンダム としての映像と音楽が構成されており、それはとても素晴らしく、僕の好きな電子音はこれです、と自己紹介に使いたいぐらいの「コロニーの彼女(歌付きが水槽の街)」を含むEPは本当に耳心地がよく、2025年ベストの再生回数となった。
悲喜交々、とても複雑な気分だけれど、まあ、音楽が良ければ大抵の作品はなんとかなってしまうのだ。ゲームも、映画も、アニメーションも。
というわけで改めて、ランキングはこんな感じ。全体的に再生数が少なめな気がするが、それは音楽を聴くプラットフォームが youtube に移ったから、ではなく、Suno で作った自分の曲のアレンジ違いを聞きまくっていたからである。10秒で僕の作った曲の欠片を指示通りのジャンルで仕上げてくれる存在がいる時代、シンプルに凄い。過去にベートーベンのパトロン だった貴族すら、こんなことはできなかっただろう。
おまけは、2025年の曲じゃないけど個人的に2025年を象徴した一曲と、気づくのが遅れたため再生回数はそれほどでもないけどとんでもなくインパク トがあった一曲。
X. Delilah (pull me out of this) / Fred again..
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Fred again.. はスクリレックス やリル・ヨッティー(ツイッター で気怠くもかっこいいライブ入場がバズった人)から自然に聴くようになった。彼を入り口に(EDMでいささかダンスシーンが民主化 & 単純化 され過ぎた気がして Zedd やアヴィーチー 以降距離を置いていた)ダンスシーンに関心が戻った。
ブライアン・イーノ を師に持つ Fred again.. のアンビエント でプライベートな手触りと、心の奥底から静かにじんわり火が灯るような、情熱的でありながらミニマムで丁寧なフレーズの繰り返し、それがもっとも素直に生かされた曲だと思う。自らいろんな楽器を演奏しまくるライブも最高だった。
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2025年歌詞大賞。合唱曲で「正解」という尖り散らかしたタイトルに度肝を抜かれた紅白、フルの歌詞を聴いたらより尖っており、サビはどう聴いても学校教育への皮肉を少なからず感じるし、答えのない問題を与えて世の中に繰り出す最後の一言が「よーいドン!」とは……。最後まで鮮烈極まりなくてこれが課題曲で合唱コンクール にでるなんて僕だったらテンションあがっちゃうな。上がり過ぎて歌詞を引用しながら先生に反抗しちゃうかもしれない。野田洋次郎 は歳を重ねるごとにキワキワに尖っていくタイプのアーティストかもしれない。すごい。