やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。12/渡 航

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Customer Review

Amazonレビューを書いたのは初めてだよ。
でもそれぐらい素晴らしかった。
以下、レビューをそのまま転記。

 

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マジカルミライ 2017 9/3 午後に10周年の初音ミクをみたよ

初音ミクのライブってそれぞれ色があって。

ニコニコ動画の雰囲気と演出が主体のボカロライブとか、都内で行われているボカロDJのライブとか、いろいろあるんですけれど、その中でも特に「ミクがそこにいる感じ」を大事にして演出するライブ、というのがマジカルミライ、というイメージ。

つまり、ミクは早着替えも空飛びもなんでもできるけれど、それをあえてしないで、基本的に制服で踊りながら歌う、という演出をするのです。

今年の初音ミク10周年、とりあえず、10年経ったミクさんを見るという意味では、このライブがベストかなと思って見に行きました。

 

席は真ん中の後ろの方。ミクはとっても小さくしか見えないけれど、そのせいもあってもうミクがそこにいるようにしか見えない、というのが後ろの席のいいところ。

なんか普通にミクがライブステージにいるような感覚にどきどきします。

 

選曲はミクのテーマソングとも言える「みっくみっくにしてあげる」のロングアレンジ版からはじまり、やはり10周年ということで、初音ミクをボーカルに据えた名曲が多かったように思います。

 

マジカルミライは初音ミクというアイドルのライブという感じなので、僕好みのアーティスト性が前面に出た曲は少なめなのですが、それでも、

・おもちゃ箱のような音がどこかエレクトロニカっぽい「ツギハギスタッカート」

・北欧のキラキラした音とメロディがどこまでも美しい「Birthday」

・90年代のロックを歌いこなすMEIKOが格好いい「忘却心中」

のような曲を選んでくるところに、選曲者の愛を感じたり。

 

そして僕が一番期待していた過去曲アーカイブ5曲。毎日セトリが違うとのことで話題になりましたが、千秋楽の5曲は、

・お茶の間についにミクを届けた「千本桜」

・ボーカルを変えるとアレンジも変わる試みがオシャレな「右肩の蝶(レンver.)」

・アイドルにはそぐわないガチロックでリンのキンキン声が生える「孤独の果て」

・どういう発想からこの曲ができたか謎な「いーあーるふぁんくらぶ」

・ダブルラリアットという言葉から「自分の手の届く範囲」を歌うという発想が鮮やかで感動的な「ダブルラリアット

と、いう感じで、右肩の蝶とダブルラリアットが聞けたのが特に嬉しかったですね。というかダブルラリアットのだんだん手の届く範囲が広がっていく歌詞が初音ミクの10年と重なって勝手に感極まってました。もうだめだ、思い入れが強すぎて冷静じゃない。

 

そこからは新しい曲達を挟み、メルトで一旦閉め。メルトのギターをアンプに刺すイントロの音、何度聞いてもいいですね。ギターをアンプに刺す音から始まるのに、そのあとの音が電子音から始まるのすごく面白くないですか?

 

アンコールは、実に皮肉な10周年のプレゼントで、そのヒップホップなノリが異彩を放つ「砂の惑星」とlivetuneの曲で大団円。

 

アンコール2は、歌詞が前面に映し出されて、みんなでハジメテノオトの合唱でした。いや、10周年でこの曲が使われるのはもはや予想通りなのですが、会場でみんながミクと一緒に歌い始めてやっぱり泣いてしまいました。この曲はそもそも「機械が感情を理解しないゆえの純粋さ」という僕の弱い部分を刺してくる上に、

変わらないわ あの時のまま

ハジメテノオトのまま

という歌詞が10年越しに響くのだから、それはもう無理というものです。ボロボロでした。

 

そして。最後にミクが挨拶したのですが、嗚咽に耐えながら泣きながら話すという演出(ここはあえて僕は演出と書きますよ)があって、なんだかちょっとくすっと笑ってしまいました。

 

基本的に話すのは苦手で、初音ミクに自然に喋らせるのは本当に一部の人しかできなかったところから始まったミクが、10年の時を経て、声優さんの演技をトレースして、本当に涙声で話すことができるようになって。でも、それはやはりトレースで、どこか初音ミクの本当の声(初音ミクの魂のようなものがどこかにあるとして、ですが)ではないような気がして。

そんなぎこちなさが、ふとかわいいなと思ったのでした。

 

初音ミク10周年。何かが変わるようで、実は何も変わらないのかも。

今でも、ミクはぎこちないし、早口は得意だけれど感情を表現するのは下手だし、

でもそんな彼女にしか歌えない歌があって、

その彼女が歌ってくれることによって、

これまでかかえこんでいた自己を表現することができた人たちがいる。

そんなことを改めて感じたライブでした。

 

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追伸

親切に後ろから肩ポンポンしてくれて「キンブレ(光るやつ)使いますか?」と言ってくれて、使い方に迷うたびに後ろからさらに肩ポンポンして教えてくれたお兄さん、本当にありがとうございました!

お兄さんのおかげで10周年にサイリウム振れなかったという、心のしこりを残さずに済みました! これからは、物販で買えないことも覚悟して予備持っていきます!

10年経ってもまだ聞いているボカロ曲10選

初音ミク10周年に神々の遊びが起こっていて、今日のwowakaさんの再訪があまりに嬉しすぎて、気持ちが盛り上がりすぎたので、未だにふとした時に聞いてしまうボカロ曲10選やります。なるべく古い曲を選んでいるけれど、10年経っているとは限らないのはご愛嬌。

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■目次

ミクトロニカ -ravioli mix- /林檎

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いきなり全曲聞けない曲を選んでしまって申し訳ない。
タイマーをこの曲の始まりに合わせてみたので聞いて欲しい。
この曲の良さを布教したくてこの記事を書いたと言っても過言ではない。
ボカロとエレクトロニカの親和性はもともと高く、
中でもエレクトロニカの名手たるkiichiさんの初投稿曲。そのRemix。
変拍子とうねるベースがうまく合っていて、
ラーラララッラというコーラスの透明感が素晴らしく、
最高のJazztoronikaに生まれ変わった名Remix。

このコンピレーション他の曲もいいので、買って聞いてください。
願わくばiTunesStoreで配信して欲しい。

https://www.amazon.co.jp/retimer-feat-Hatsune-Miku-OSTERproject/dp/B003ZFL1ZU

可能世界のロンド/milestones

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変拍子ドラムンベース
しかもサビがほぼなく2種類のメロディの繰り返しでありながら、
30万再生を叩き出す異常な中毒性を持つ名曲。

こういう曲を生むことがボカロの素晴らしさのひとつだと思うのです。

ふとした時に聞いて頭をゆらゆら揺らしたくなる。
しかも自分が作曲でよく使うGaragebandのエレピとスネアが聞こえる。
同じ音源でなぜこんな曲が生まれるのか。

作曲って魔法なんですかね。

my computer/temporu

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僕は同じフレーズの繰り返しが本当に好きですが、
この曲に関しては本当に特別です。
ディストーションをかけまくったベースとキックと、
とても滑舌が良いボカロの調整が特徴のtemporuさんですが、
この曲はそれだけではなく世界観がとても独特。
初音ミクがプログラムとして(AIとして)、
膨大な記憶を探し続けるような、
機械の持つ切なさとかひたむきを感じるのです。

ボーカロイドが歌うことの価値、必然性をこれでもかと感じる一曲。

Packed Memory In A Small Toy Box/ryuryu

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おもちゃ箱をひっくり返したような、という言葉が、
ここまで似合う曲ってあったでしょうか。
大切な思い出をおもちゃ箱にしまって歩き出す、
そんな切なさを全開にする三拍子エレクトロニカ

ryuryuさんの曲の抜群の透明感と北欧風のメロディに最高に酔える一曲。
レコードだったら擦切れるぐらい聞きました。

ryuryuさんはこの曲もおすすめ。

【初音ミク】Past Days Sparkle【オリジナル】 by りゅーりゅー 音楽/動画 - ニコニコ動画
歌い出しの「きみが」ですでに最高とわかる一曲。

boku-boku/AVTechNO!

boku-boku (feat. Hatsune Miku)

boku-boku (feat. Hatsune Miku)

  • AVTechNO!
  • エレクトロニック
  • ¥150

2007年に突然始まったボカロブームで僕が一番最初に思ったことは、
ボカロならではの曲が聴きたい、高速歌唱とか合いそうだ、ということ。

予想通り、高速歌唱でアンインストールの切なさを歌う

初音ミクオリジナル曲 「初音ミクの消失(LONG VERSION)」 by cosMo VOCALOID/動画 - ニコニコ動画

という曲が人気を博していて
「ああ、うますぎる。この曲に高速歌唱というアイディアは終わったかな」
と思ったのですが、それは誤りでした。

僕が最初にこの曲を聴いた時の衝撃。
ぶっといドラムンベースの中、
初音ミクは高速歌唱で自問自答していたのです。
それはまるで混乱の中ひたすら高速で思考が回る感覚を
そのまま音楽にトレースしたようで、
こんな高速歌唱の使い方があったのか、と衝撃を受けました。

ナナナナ/テンネン

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鏡音リンのキンキンした歌声とFunk、とってもあう。
そして、この曲のすごいところはループ素材でできていること。
作曲ソフト上では、コピー&ペーストで楽チンなんですが、
ではそれでいい曲が作れるかというと全然作れません。

この曲はそのループ素材の組み合わせで、
ぴったりに合いきらない「ずれた」部分がFunk的なノリを生んでいる。

それでいて歌詞に

「どこかずれてるような 気がしてたけど」

なんていれちゃってそれをエロ方面に解釈しているという、
もはやセンスしか感じない一曲。

ローリンガール/wowaka

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この記事を書くきっかけになったwowakaさんの中でも、
とびきり大好きな一曲。
商業CD版も持っているけれど、この少し素人っぽいMIXの、
低音がスッカスカで耳に痛いドラムがなるニコニコ版が一番好きです。

wowakaさんはZAZEN BOYSの向井氏が好きで、
ある意味この曲は「透明少女」など向井氏が度々テーマとする、
少女とそのイメージにつきまとう「刹那的なイメージ」を、
性急なピアノに乗せた一曲。

wowakaさんは以下のインタビューで、 

natalie.mu

wowaka 「wowakaみたいな曲を書けばいいんだろ?」みたいな(笑)。 

とはっきり言っていますが、これはナルシズムでもなんでもなく、
本人が言いたくなるのがわかっちゃうぐらいそのままの事実です。
wowakaさんの曲はフレーズのループ、チープな電子音、
性急なミクの歌に特徴があって簡単に真似できそうと、
思わせる部分があったんですよね。

そこで、心ないフォロワー(心底好きでやってるというより、
これなら作れそう、受けそうという感覚で作ったと感じさせる曲達)を、
死ぬほど産みました。EDMブームならぬ、wowakaブーム。

でも、それらは到底オリジネイターを超えるものではない、
wowakaさんの曲にあるものが、こんなに似せてるはずなのにない。

その根底は、歌詞だったり、
この曲の持つ言いようのない焦燥感だったりするのだろうなと思います。
未だに心から離れない最高のロックソングです。

mugs/古川本舗

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まだまだロックいきます。古川本舗のmugsです。

逆再生のギターを多用し、静かで美しいメロディが特徴の古川氏ですが、
この曲に関してはおそらく英語を日本語に聞かせるような方法で、
ミクのぼやけた滑舌をさらに曖昧にすることで、
不思議な浮遊感を出しています。

そしてこの曲は間奏のピアノが最高なのです。
叩きつけるようなどこか投げやりな連打が、
この曲を僕が「ロック」と分類した所以なのはわかってもらえるかと。

「一年に数回、どうしようもなく聴きたくなる、そんな曲。」

というYouTubeのコメントは僕じゃないです。あしからず。

NoLogic/ジミーサムP

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とにかく最初のギターの軽快なカッティング。
それがひたすら繰り返される、ロックのお手本のような曲。

彼の曲はとにかくメロディがポップなのですが、
この曲に関しては加えてカッティングが良すぎる上に、
ギターソロもこの上なくおしゃれで、
もうこの曲を聴いていたらおしゃれなんじゃないかと、
勘違いしそうになるぐらいに全てがポップで完璧な一曲。

最初こんなに好きになると思わなかったのですが、
気がついたら2009年から8年、今だにふと思い出して聞く一曲です。

シンプルでポップ。その偉大さがわかります。

アストロノーツ/椎名もた

アストロノーツ

アストロノーツ

  • 椎名もた
  • アニメ
  • ¥250

最後はロックバラードで締めます。
若くして亡くなってしまった椎名もた氏。

でも変にセンチメンタルにする気はありません。
とにかくこの曲を聴いてほしい。

あえてニコニコ動画版の以下のリンク

【初音ミク】アストロノーツ【オリジナル】 by 椎名もた VOCALOID/動画 - ニコニコ動画

を最初に貼らなかったのはわけがあります。
この配信版で手直しされたバージョン、
中盤がむちゃくちゃ変わっているのです。

淡々と自分の心情をこぼしていくようなこの曲、
中盤に終始淡々とした歌と対比するように、
ものすごい勢いで逆再生のギターとドラムが、
曲ぶっ壊すように鳴りはじめ、
そして、それが収まったときに淡々と弾かれるギターアルペジオ
まるで感情をそのまま音に写し取ったみたいです。

彼は、自分の心情をアコギを持って街頭で歌うよりも、
DTMの打ち込みと初音ミクで表現する、
なぜかそれがこの上なく自然に感じされるような、
稀有なタイプのシンガーソングライターでした。

ある意味、ボカロがあったから出てきた才能だと思います。
こういうことがあるから、僕はボカロが面白くてたまらなかったのです。

 

 

ボーカロイドが出てきた当初。

こんなのは歌じゃないと言われたり、
歌い手が歌ってこそ完成されると言われたり、
スッキリで理解できないと言われたり、

so-na.hatenablog.comまるで目の敵のようにいろいろ言われて、
そこからある一点をすぎて受け入れられて、
もしくはちょっと忘れられたりもして、
僕が知った頃まだミックスが下手だったハチさんは今や米津玄師として、
ボカロを知らない人も知るぐらいになって、

でも結局ここにあげた曲達を聞きなおしながら思うのです。

初音ミクが歌うのがこの世界の誰が歌うより合う曲が、確かに存在する、と。

Fate/EXTRA CCC とはジャンプ漫画である

Fate/EXTRA CCC ★★★★☆

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もともと僕が Fate/EXTRA とその続編である Fate/EXTRA CCCをプレイしようと思った理由は、Fate/Grand Order のCCCコラボイベントのシナリオの完成度がとても良かったからで、そこでメルトリリスという特徴的なキャラクターに夢中になったからで、そのメルトリリスの原典を知りたかったからだ。

 

そんな不純な動機からはじめたこのシリーズ。Fate/EXTRA では若干の作業感を感じながらやっていたが、CCC に入ってからは一切そんなことはなく夢中で楽しむことができた。贔屓するわけではないが、奈須きのこ氏が最初から関わるとレベルがひとつ上のシナリオになるのは否めないと思う。

奈須きのこ氏といえば、とにかく中学時代にノートいっぱいに書かれていたと噂の作り込まれた世界設定というイメージがあり、実際にアニメ化されたFate/stay night空の境界を見ていてもこの人の凄さはその世界設定なのかなーと思っていたのだけれど、最近そうではないことに気づいた。 

きのこ氏はびっくりするぐらいジャンプ漫画なのである。

きのこ氏のストーリーの根幹はどれも、何も取り柄のない少年、落ちこぼれの少年が、とことんまで追い詰められ、その中で「一歩を踏み出す」という物語である。

その「落ちこぼれ」という設定がひどく極端で「あらかじめ魔法使いに作られた人形」であったり「正義の味方になりたいと意味を理解せず願う孤児」だったり、ただのAIだったりする。

追い詰め方も半端なく、世界が滅びるだけでは飽き足らず、「人類史がすべてなくなる」とか、「世界が滅びる未来が今決まりました」とか、そういう状況まで登場人物を追い詰めて、それでも「今、前を向くことはできるだろう?」と問いかけていく。

そう。奈須きのこ氏の練りこまれた世界は、このジャンプ漫画的一瞬を輝かせるための舞台装置に過ぎなかったのだ!(もし世界設定が普通のファンタジーだったら、「人類史がなくなるよ」といわれても説得力がないしね)

 

……という観点で本作を見るとそのジャンプ漫画的王道は本作でもきっちり守られている。岸波白野という主人公の弱さ、境遇の悲惨さ、それでも前を向く強さ。

加えて本作では「女の子の秘密・初恋」にテーマを絞っているところが非常に面白い。さらにその女の子は最終兵器彼女よろしく極端なパワーを持ったAIなので、例えば「彼と私だけが存在する世界にしたい」と思うと本当にそれを達成する力があったりする。その勘違いをその女の子の心の中に踏み込んで正していくのだ。いやあ、このアイディア、天才的。

個人的な恋愛が世界に干渉するのはセカイ系と言えなくもないのだが「女の子の秘密を暴かないと先に進めない」という若干変態的でアクセルが壊れた踏み込みによって、所詮セカイ系でしょと言わせない個性がある。

 

一番印象に残ったのは、新キャラのジナコさん。なんとこの女の子、引きこもりで、Fate/EXTRA ではずっと隠れてて不戦敗になった三十路目前のニート。かなりきわどい題材だと思うのだが、トーマさん的主人公が熱いパンチをして解決したりせず、もうずっと、EDギリギリまでぐだぐだしているあたり真に迫っていて、引きこもり経験がある人の感想を聞きたいぐらいだった。

彼女をなんとか前に向かせようとするガトー、カルナとの暖かいやりとりは胸に迫るものがあり、「前に進めない、停滞を選びたい、でも停滞はつまらない」というサブヒロインに一つの救いが示されるあたりが新境地だと思った。というか、このシナリオの力の入れよう、本作で一番伝えたかったメッセージはこの部分なのかもしれない。ゲームプレイする気はないが興味がある人は「ジナコ Fate」でググって欲しい。

 

というわけでシナリオだけ見たら文句なく星5。きのこ氏の実力の末恐ろしさを今更実感した。未だ現役のドラクエ堀井雄二もそうだが、こういうレベルのライターがいると、後進に譲るのは難儀だろうなあと思う。というか、無理では?

 

ゲームシステムも EXTRA で不満だったところはだいたい回収されており、ダンジョンをひたすら下りていくはずが単調さは微塵もなく、バトルシステムも「逃げる」と「自動」ボタンの実装により「本気でメモを取りたくないひとは適当にやれるよ」感がでて間口が広がったと思う。音楽だけは前作ととんとん。細江さんのJazzはちょっと恋しいが、本作も悪くない。むしろ良い。

 

ただ、星4としたのは、「Fate がこれだけ受け入れられている今って異常だな」と思わせるような変態性が「女の子の秘密・初恋」をテーマにしたことによって強調されているため、人を選ぶだろうと思ったから。特に、主人公が女の子の心の中に入って秘密を暴くシーンはセクハラ親父とジャンプ主人公の境目を攻めるみたいな感じであり、女の子によってはプレイすると不快になるのでは? とドキドキした。攻めるなー。

パッションリップとメルトリリスに代表される女性キャラのデザインも、エロというよりはもはやグロに近く、電車の中でプレイするのをはばかられるレベルである。とはいえ、このアングラ感溢れるデザイン、マイナー感溢れる感じが Fateシリーズと言えなくもないのだが、とりあえず、万人におすすめできるかと言われると、ちょっと悩む。

まあ、僕のように Fate/Grand Order の CCCコラボイベントが良かったと思う人は間違いなくプレイして欲しい。なんなら EXTRA は飛ばしてもいいと思う。それ以外の人も、安いので、買ってしまってから考えてもいいのではないだろうか。

 

(どうでもいい追記をすると、メルトリリス目当てでプレイした僕ですが、本作の中ではエリザベートバートリーが一番可愛かったです。)

Fate/EXTRA をクリアしたよ

■ Fate/EXTRA ★★☆☆☆

何気にゲーム媒体では初めてのFate体験。
全体的なゲームの雰囲気がペルソナやダンガンロンパと似ていた。

「月の聖杯戦争」という舞台にも関わらず舞台はほぼ学校、
さらに重要な戦いの前にエレベータで降りていくなんて、
完全にダンガンロンパと同じで、
これはペルソナやダンガンロンパも何かを下地にしており、
そこから影響を同じように受けているんだろうなと想像する。
テキストゲームのトレンドというところなのだろうか。

そんな感じで、基本は押さえているのだと思うけれど、
Fateシリーズ初のゲーム媒体なだけあり、

・工夫の少ないダンジョン
・メモを取るという作業をサボると運ゲーになるバトルシステム
・トーナメント形式から感じるやらされ感とループ感

のあたり、作業感の漂うゲームになっているところが残念。

シナリオに関してはFateシリーズらしく世界設定などはさすがの完成度だが、
基本的にトーナメントで進むがゆえの単調さ、
主人公が基本的には「巻き込まれて」いることによる受け身感があったりして、
最後のオチがどこか煮えきらず、
どうにも中途半端な印象が拭えなかった。
奈須きのこがテコ入れせざるおえなかったというエピソードもどこか納得してしまう。

音楽は細江 慎治氏を起用しているだけあり、
Jazzの要素を取り入れたゲーム音楽といった趣で、とてもよかったが、
それ以外の要素は総じて、成長過程の一作という印象。

社会人ゲーム本棚。

2016年

■ ドラゴンクエストビルダーズ ★★★★★

■ FF15 (プレイ中)

■ ペルソナ5 (積み)

 

2017年

■ Fate Grand Order(序章-終章) ★★★★★

■ ダンガンロンパv3 ★★★★★

■ ファイアーエムブレム IF (プレイ中)

■ Fate/EXTRA ★★☆☆☆

 Fate/EXTRA をクリアしたよ - 夕べの夕陽の眩しさの理由。

Fate/EXTRA CCC ★★★★☆

 Fate/EXTRA CCC とはジャンプ漫画である - 夕べの夕陽の眩しさの理由。

■ ドラゴンクエスト 11 

モリアーティ教授が「パパ」とフランケンシュタインに言われて喜ぶ世界。それがFGO。

夏が来た。ガチャの夏だ。FGOだ。

モリアーティ教授を奇跡的に無課金で引けたので、

シャーロックホームズも引きたいと頑張ったら、

2周年記念とかメンテのお詫びとかの石が全部消えて、

あとには何も残らなかった。虚無。

 

まあ、それはいい。シャーロックホームズの話をしよう。

もはや探偵という概念そのものと言える彼らの。

 

シャーロックホームズシリーズの一ファンとして、

あのモリアーティ教授が新解釈されて、

FGOで生き生きと振る舞っているのを見るのはとても痛快である。

今や、夏イベント(ギャグ色強め、夏だし)で、

フランケンシュタイン(もちろんFate世界では女の子にされている)に、

「パパ」って言われて喜ぶ道化である。

 

シャーロックホームズファンは大切な登場人物を、

そんな風に扱われて怒らないのか?

と、あなたは思うかもしれない。

まあ、怒っている人ももちろんいると思う。

けれどね、モリアーティを「ザ・悪のカリスマ」として、

超格好いいキャラとして「だけ」捉えている人は、

多分ホームズにどっぷりというファンではない。

シャーロキアンと呼ばれる人たちであれば、

歴史小説家として名を残したかったコナン・ドイルが、

さっさとシャーロックホームズを終わらせようと作った雑なキャラであり、

既に作中でキャラがブレてることを知っている。

 

Wikipediaでも言及されている。

ジェームズ・モリアーティ - Wikipedia

高名な数学教授として安楽椅子に座って、

計画だけを犯罪組織に与えて狙った獲物を必ず殺す

犯罪会のナポレオンなはずが、

ホームズの家に直々に訪問して忠告したり、

電車に乗って追っかけて来たり、

武術の達人のホームズと滝壺で取っ組み合ったりする。

いや、あなたが出てきちゃダメでしょ、みたいな。

 

そんな矛盾も抱えつつ、実はこれだけ有名でありながら、

登場作品がたった6作品と少なくてあまり詳細に描かれていない、

ということを逆手に取ったのが FGO のモリアーティ教授である。

お茶目な髭の似合うアラフィフ紳士。

まあしかし、実際にホームズとモリアーティが英霊として、

召喚される世界があったらこんな感じかもなーと思う。

 

変に超格好いい悪の総帥と描かれないところで、

FGO を僕はとても評価している。

 

むしろ、シャーロックホームズ側が苦しい。

まあ、彼はモリアーティと違って原作であまりにキャラが固まっているし、

  (ほっとくとヤクは吸うし部屋にピストルで穴を開けて遊ぶし)

  (現場這いつくばって操作するし以外と負けてるし)

かなり扱いづらいんだろうなーと思う。

特にミステリーでもなんでもない FGO については、

理論がふわっとしてるので、

ホームズがドヤ顔で「まあ、当然わかってたけど」みたいな顔しても、

冷めてしまうことが多い。

創作における天才キャラは扱いが難しいのだ。

 

ホームズは今後もFGOにおけるキーパーソンだし、

モリアーティのように独自キャラを確立して

くれるのを期待してるんだけど、

まさかコナンとかじゃなく、

Fate がシャーロックホームズを、

こんなに押してくるなんて、うれしいなあと、

そんな風に思っているのでした。

 

ちなみにモリアーティがピックアップされたガチャは、

過去最大の収入を獲得したとか。

さすが犯罪会のナポレオン、

悪い文明のガチャとも相性がいいのですな。