Don't Believe the Truth/oasis

Don't Believe the Truth
正直、第一印象は「やっぱ駄目だな」でした。なんかひっかかる曲が、一曲もなかった。シングルの『Lyla』も、前評判のよかった『Let There Be Love』でさえも。
これならまだ、駄作といわれている(気がする)前作のHeathen Chemistryのほうが、『The Hindu Times』も『Stop Crying Your Heart Out』*1も、そしてなにより僕がoasisの全アルバムの曲の中でも一、二を争うほど愛してやまない『Songbird*2もあったから、まあそれら三曲ばっかリピートしてたのはさておき、楽しめたなあ、と。
というわけで、あんまり聞いてませんでした。しかし、たまにはやっぱりかけてみるわけですよ。せっかくiPodに入ってるし。するとだんだん、このアルバムのもつ軽さ、カジュアルさ、みたいなものが心地よくなってきて、結構聞くようになりましたね。そうしてみると、『Let There Be Love』はやっぱり美しいメロディをシンプルに(ここ大事)鳴らした名曲だし、アルバム始まりの、憂いを含んだ、oasisらしくないギターも印象的だし、『Mucky Fingers』もまんまThe Velvet Undergroundの『I'm Waiting for the Man』のパクリだけど、しっかりあのギターも、ベースも、ドラムも単調にユニゾンする気持ちよさまでパクリきれてていい感じだし。
いいアルバムです。するめアルバムってほど聞かなくても一回でやめなければ分かるぐらいな、いいアルバムです。通して聞ける、と言う点では、やっぱりHeathen Chemistryよりいいなあ。うん。oasisは、もうぶっちゃけファーストとセカンドは越えられないと思うけど、こんな感じで、いいアルバムを長く作り続けてればいいんじゃないかなあ。これ聞いてると、なんか次のアルバムが早く届きそうな気がします。何か吹っ切れた気がするから。やっぱり曲が全体的に短いアルバムっていいですよね。

*1:「まああんなバラードはsunshineとかいっとけばできるから簡単だよ」とか傍若無人なノエルさんはいってたけれど

*2:爽やかに吹き抜ける風のような、ちょっと未完成な感じもまた魅力的な、そしてcoldplayのクリスに「リアムはベートーベンだ」と言わせた、個人的大名曲