四次元 Four Dimensions/Mr.Children

四次元 Four Dimensions
and I love youを日清カップヌードルのCMで聞いたとき、久しぶりに「これは来た」と思いました。「I love you」のメロディだけで泣きそうになりました・・・


最近の(復帰後の)ミスチルって、順風満帆なようでいて、ちょっと悪い意味での「余裕」が感じられる気がして、ごく個人的には、話題になった「タガタメ」も、「Sign」もいまいち心にこなかったんです。なんというか、音を重ねすぎな気がしたし、悪い言い方をすれば曲に手垢がついたような。まあかといって僕は、ごく初期のミスチルが好きなわけでもない、微妙なファンなんですけどね。(「深海」がアルバム単位では一番好きです)


で、and I love you。やっぱり僕はミスチルが大好きです。本当に。
で、僕がミスチルに求めていたのは、こんなストレートで桜井さんの声だけでゾクゾクするような曲なんです。ああ、アルバムが楽しみだなあ。この路線で行って欲しい。
では一曲ごとの感想を。

未来


これもCMでヘビーローテンションだった曲ですね。綾瀬はるかの。でも曲調と裏腹に意外と暗い歌詞です。そんな歌詞が素敵です。自分の内面ヒッチハイク、でも通せんぼしたのも僕、みたいな。昨日の日記のタイトルにもした「生きてる理由なんてない だけど死にたくもない」のくだりには激しく共感です。そして挿入されるpianoの音も素敵です。

and I love you


僕がミスチルで一番好きな曲は今までyouthful days(意外なところかな)だったんだけれど、それを越えて一番になりそうな勢いです。「飛べるよ」という桜井さんの一言から曲の虜。最初に聞いたときは一番のサビが「傷つけあうためじゃなく 僕ら出会っていけるかな」って聞こえて反戦歌かなとも思ったんですが、蓋を開けてみたら、ストレートなプライベートな二人きりのラブソング。でもどうしてこんなに普遍的なんだろう。どうして今の世の中の凡百のミュージシャンが、薄っぺらいラブソングを競うように歌う中、桜井さんの「I love you」のリフレインにはこんなに説得力があるんだろう。「傷つけあうためじゃなく 僕ら出会ったって言い切れるかなあ」きっといっぱいいっぱい傷つけあってるんでしょうね。でも、かなあって言ってみるんですね。切なすぎます。そしてそれでも好きなんですね。愛ってそういうものであって欲しいなと、冷めたフリして意外と理想主義者の僕はそう思ってます。あの娘はやめとけって言われても、性格悪いかもって知っても、もうどうしようもないくらいに好きでしょうがないような恋が理想だし、人を好きになるってそういうものであって欲しいです。疲れてしまっても。どうしようもなく急に一人になりたくなっても。傷つけあっても。それでも君にひとつだけ、I love you。だってきみを連れて行かないと空も飛べないんだから。
この曲のように、桜井さんの声と二本のギターだけの部分で、もう人の心をつかんで離さないような曲をかいてくれるのが、僕の理想のミスチルです。

ランニングハイ


自分の内面対話な歌詞が面白い、そんでもってサビのメロディの無理やりさ加減も面白い、疾走感ある曲。ただ、音はもう少し絞って、乾いた感じにして欲しかった気もします。
しかし最近の曲での、桜井さんの裏声の使い方はすごい。くるみしかり。この曲しかり。

ヨーイドン


音が初期のミスチルみたいにポップで、そこらへんが好きな人には受けがいい曲。でも僕はそこまで初期の曲が好きではないので、まあさわやかな曲だな、という無難な印象。最初のコーラスは気持ちいいです。


今のところ、今年聞いた邦楽の曲のベスト候補は、and I love youと、Honeycom.ware/100sです(正確に言うと後者は去年発売ですが、今年アルバムで始めて聞いたので)。