魅惑の夜の海(小旅行感想)

また旅行に行ってきました。今回は海の近くの旅館です。やったことといえば・・・バレーボール、だるまさんが転んだ*1、ハンカチ落とし*2、花火、砂風呂作り、サッカー、そして飲み会などなど・・・ちなみに、個人的に一番面白かったのは、ハンカチ落とし*3でした。


なんか飲み会の時に飲みすぎたか、それともその前に食べた、あんまり美味しくないカツオのたたきがいけなかったのか、じわじわとした腹痛で寝れなくなって、「1リットルの涙」片手に徹夜したり(そのとき目の前では、腹痛の薬をわざわざくれた女の子が、寝てました・・・あの薬、正直あんまり効かなかったけど、アリガトウ)。サッカーの時に微妙に関節をひねったり・・・いろいろ辛いこともありましたが、まあ旅行なんてそんなもんかな。そこそこ楽しかったです。


で、本日の主役の登場です。「夜の海with曇り空」(なんか売れないアイドルグループのシングル名みたいだな・・・)星がひとつも見えない夜の海って、センチメンタル通り過ぎて、すこし怖いです。手垢の付きまくった、月並みの言い方をするなら「世界の終わりみたい」でした。物凄い格好よい反面、星空がないからか、日常を包み込むようなやさしさが欠けていて、否応なしに自分と向き合わされると言うか、そういった厳しさを所有していました。「突き放した美しさ」とでもいいますか。できれば、海岸線にすわって、飲めないビールを飲んで、空き缶を思いっきり投げ捨てたりしたかったです。村上春樹風、正しい海の使い方・・・みたいな。なんかそんなことを考えちゃう、自分の汚さや歪みを目の前に突きつけられるような気もして、ちょっと辛かったりもしました。まあそれでも、僕は変わらないでいつづけるでしょうけど。


友達と行き、一人で行き、友達の電話に答えながらまた一人で行き、また友達と行き・・・と僕は計四回、夜の海の厳しさに触れました。ちなみに二回目の「一人で行ったとき」のBGMは以下のとおりです。

旅館→海「Massive Attack『Protection』よりProtection」浮遊感、気だるさ。
海に着いて「Sigur Ros『takk...』よりSæglópur」後半部、視覚と聴覚の二重奏。圧倒。
後ずさりしながら「Sigur Ros『takk...』よりSvo Hljótt」優しく美しいメロディに撫でられる。
海→旅館「Massive Attack『Protection』よりHeat Miser」映画の終わり。エンドロール。

なにが怖かったかって、海以上に、彼氏彼女で海を見に来た友達に見られて、「ちょっと痛いな」って思われるのが、怖かったです。でも実際そんなことは無く、大人なムードの音楽と海を思う存分楽しめました。


ちなみにちなみに、夜明けの海は見に行ってません。薄っぺらい希望のようだから・・・ではなく単純にお腹が痛かったから(泣)です。


ちなみにちなみにちなみに、昔ここでも紹介した、加藤はいね師(あえて「氏」でなく「師」)のブログのある文に凄く共感したので、転載しておきます。

仕事に行かなきゃいけない時間になると、仕事に行きたくなくなる。
旅行の前日になると、旅行に行きたくなくなる。
ギリギリまでトイレに行きたくない。


私は植物なのかもしれない。


その場に落ち着くと根を生やして、動けなくなる。

で、いざ行くべきところに行くと、行っといてよかったと思う僕は、決定的に中途半端な人間です。

*1:僕らはれっきとした大学生です

*2:僕らはれっきとした大学生です

*3:僕はれっきとした大学生です