Review:music
もう一度青の中へ。 とても格好いいタイトルとともにリリースされた、The Album Leafの新作です。 前作の流れを汲んだ「The Light」からはじまったかと思うと、チープなリズムが聞こえてきて、ゆるいキーボードが鳴り始め、渋めのヴォーカルが乗る。そんな「…
「Music」に続く二枚目のシングル。相変わらずのスタイリッシュなジャケ。 表題曲の「Breezin’」は、電子音の不思議な浮遊感の中、断片的な歌詞がぽつりぽつりと落ちていき、サビではまるで「微風」のようにメロディが耳元を吹き抜けていく…そんな曲。もはや…
音楽の最先端を行く、世界のクリエイター小山田圭吾。 彼のかなり久しぶりのシングルです。 四曲それぞれ、やりたいことを好き放題やっている感じですが、なかでもやはり表題曲の「Music」が素晴らしいです。今まで「FANTASMA」や「Point」で培ってきた手法…
もっともsyrup16gの作品の中でロックしていると思われる作品が、この「coup d’Etat」。 言葉の鋭い刃も冴え渡っている。はじめの曲の出だしから、 愛されたいなんて言う名の 幻想を消去して なんて歌うバンドは、きっとsyrup16gだけだ。 このアルバムにある…
デビュー当時はRADIOHEADのフォロワーといわれながらも、作品を重ねるごとに個性を押し出していき、今や追随するバンドが見あたらない孤高の存在となったmuseの最新作。 最新シングル「Supermassive Black Hole」のちょっと笑ってしまうような暑苦しいタイト…
数々のドラマを乗り越え、そのたびに新たな地平に立ったバンド、レッチリ。 彼らが「コレを気に入らないってことは、僕らが好きじゃないってことだね」と言わしめる自信作、二枚組み。 しかしながら、二枚組みって成功しにくい。もちろん、二枚組みの名盤は…
元SUPERCARの中村君による、音楽に限らず広い視野で活動をしていくという「iLL」名義の、歌なしエレクトロニカ12曲。 とりあえず、初聴きの感想は・・・「聞きにくい」です。nyantoraによる「夜を忘れなさい」路線の延長といった感じで、メロディでもリズム…
ここでひとまずnyantoraは終わりだという、区切りの意味も込めたヴォリュームたっぷりの三枚組み。今までに発売していた『99-00』、『COSMOS』に、未発表曲を詰め込めるだけ詰め込んだ2枚。そして、単体で発売する予定だった、一応3rdアルバムにあたるはずの…
飛ぶ鳥を落とす勢いで売れ始めている、ストレイテナーの最新作。 第一印象としては、今までの作品よりポップで聞きやすいなというところ。もともと、ディストーションの強いギターと、ぶりぶり言わす音量大き目のベースで引っ張りつつも、耳障りがよく聞きや…
有名だから聞いてみなきゃ、と軽い気持ちで借りてみたこのアルバムは、それから一年たった今もまだ、僕のiPodminiの中にあります。 最初聞いたときのインパクトは凄かったですよ。録音悪すぎて、ざらざらしてて耳に悪そうなギターと、歌なのか朗読なのかよく…
前作の攻撃的かつ実験的なアルバムで、未だに現役でパンクロッカーな一面をみせたマニックス。しかしこの最新アルバムでは、歌を大事にし、ポップな一面を全面に押し出しています。 しかし、このアルバムを果たして「歌モノポップ」の一言で片付けていいもの…
椎名林檎三部作完結編。 ええと、一言で言うと「音のお化け屋敷」です。物凄い音の情報量。打ち込みあり、オーケストラあり、ラフなバンドサウンドあり、ノイズあり。一曲の中で平気でアレンジが流動的に変わっていき、冒頭とラストは轟音のカオスで終わりま…
友達からかりて、意外と大好きだったことに気が付いたELLEGARDEN。その3rdです。 僕は、4th「RIOT ON THE GRILL」から聞いた人間なんですが、これを聞いて驚きました。4thよりいいな、と。もしこれから順番どおりに聞いていたら、4thをイマイチだと感じてい…
まず、一通り聞いてみて思うのは「生々しい轟音が戻ってきた!!」ということ。ここで鳴っているギターノイズは、明らかに前作、前々作のそれではなく、歪んで、ただのホワイトノイズに限りなくニュアンスが近い代物。これは素直にうれしいですね(前二作の…
僕がSyrup16gと出会ったCD。真っ赤でグロテスクなジャケットと、「シングルを作ろうとしたら、曲がどんどんできてアルバムになっちゃった」という経緯からか、1500円という価格破壊な値段が特徴(しかも初回版には、二曲入りライブCD付き)。 多分制作期間は…
結局、オリコン一位に返り咲き。でも、前二作から変わってストレートなポップスになってしまったこともなく、惚れ惚れする見事なバランス感覚。ああ、僕ってこんなに彼女の曲が好きだったんですね。 今回、宇多田さんが魅せてくれたのはコード進行。あのCMで…
このアルバムについて言いたいことは、一つなんですが、それはつまりこういうこと。 なーんにもしない、 選んでなーんにもしない、 というメルヘン。 これは、OOPS!というレビューサイトで見つけた一文なんですが、僕がこれから言おうとしていることは、まあ…
奇才という言葉が似合うAphex Twinがハードコアな曲を量産している合間に、ふっと出したほぼノンビートのアンビエントワールド。夢の中で聞いた音をそのまま音にしたんだそうですが、何処まで本当なんでしょう。 シンセサイザーが、ただたゆたっていく150分…
オリコンデイリー初登場5位。日本のロックシーンは、今じわじわと動き出してる。 というわけで、ザゼンの新作。いろんな意味で凄いです。もう、「Ⅰ」「Ⅱ」の面影すらない。「HIMITSU GIRL'S TOP SECRET」をさらに突き詰めちゃった感じ。まずこれまで以上に鋭…
友達にCD-Rに焼いてもらって、やっと聞いたエルレの新曲・・・これは買ってもよかった。 素晴らしいです。特に表題曲。音楽番組でサビだけ聞いて、「いつものエルレないい曲だな」と思った僕は甘かった。そのサビにたどり着くまでに、何種類ものスピード感を…
誰も言ってない気がするんだけど・・・ジャケットエロくないかな(笑)。 すっかりメジャーになったくるり。「今度は歌モノ」と岸田氏がどこかでいっていた通り、そしてシングルで感じたとおり、メロディアスで素朴で素直で、でもちょっとだけひねくれてて、…
前作「equal」でしっかり自分達の場所を手に入れたACIDMANの4th。 僕は前作が大好きで、かつACIDMANの目指してきたものが完成されたアルバムだと思っていたので、正直のところ今作は何処に向かうのか不安でした。先行シングル達からも「ああ、今度のアルバム…
「Juicebox」を公式サイトで聞いて、ジュリアンが初めて喉を解放して歌っていることに、衝撃を受け、かつ最後のふっとメロディを下げるところ(といえば伝わるかな)に心をぐっとつかまれて、買うことを決意した、このアルバム。 素晴らしいです。もう今年の…
逆回転の声。せわしなく、ごろごろとしたリズム。じくじくと鳴るベース。寂しげなエレキギター。最近の宇多田は、「Be My Last」といい、こういうモードなのだろうか。前述した要素が、この曲の主役で、歌が少しだけ後ろに下がっているように思える(それは…
曲ごとの感想。 1 STAR LINE 仮タイトルが「BECAME A BABY」だったというこの曲は、いびつなリズムから始まり、僕らを少しづつ光のほうへ誘っていく。ストリングスが美しい。「引かれ光れ惹かれ光れ」という言葉をナカコーがファルセットで歌うときには、も…
もう、このCDは僕にとって日常だ。今まで数え切れないくらい聞いた。もう、メロディどころかどの音がどう配置され、どのタイミングで鳴るかすら覚えてしまったように思う。でも、ふと思い出したように、聞く。 このアルバムは凄くキレイだ。でもそれは、まっ…
共食いジャケット・・・気持ち悪いけどさ。 というわけで、Mewの2ndです。内容は、メンバーがいろんな雑誌で語っているように、「プログレチック」で、1stより「ダーク」な世界観のアルバムになってます。「プログレ」というと、一応僕でもpink floydや、yes…
このシングルはあまり売れなかった。そのせいか、「宇多田ヒカルも落ち目かな」って言葉がまわりからちらほら聞こえてくる。 この曲を、フォローする気はない。確かに歌詞は断片的だし、その上うまくメロディに乗っかっていない。その埋め合わせには、「あー…
冒頭の「Worlds End」がいいですね。跳ねるドラムとストリングスが中心の過剰気味なアレンジ。胸の奥から一気に込み上げてくる高揚感。アルバムのオープニングとしては完璧なナンバーだと思います。一気に引き込まれます。歌詞も「いろいろあって一度はあき…
asin:B0007TFBVM:image なんだかそのあまりに「青春パンク」(死語かな)っぽい見た目とか佇まいのせいで、どうせ俺の趣味ではないなって敬遠してたんです。しかしね、やっぱ聞かず嫌いはよくないと思いました。なんとなくノリで、友達からMD借りて聞いてみ…