Review:music

Protection/Massive Attack

Massive Attackといえば、ROCKに接近した「MEZZANINE」が有名だと思うんですけど・・・実際僕も「MEZZANINE」大好きなんですけど・・・これも凄まじく格好良いです。これ流しながら、夜のドライブに出かけたりしたら、「アンニュイで大人な時間」が楽しめる…

Takk.../Sigur Ros(後編)

曲ごとの感想を。始めには斜字体で、僕自身の感じたストーリーを載せています。 1 Takk... 非現実世界へ。 アルバムの導入。心地いいオルガンの音が、ゆっくり非現実世界に連れて行く。あくまでゆっくり、ゆっくり。 2 Glósóli ガシガシと刻まれるビートとと…

Takk.../Sigur Ros(前編)

もともと、Sigur Rosの音楽はよく、「短編映画」のようだと、表現されていたように思う。しかし今作こそ、その言葉がもっともふさわしいじゃないだろうか。 このアルバムは、僕を美しすぎる非現実世界に連れて行く。僕は、描かれたいろいろな景色を見て回る…

Takk.../Sigur Ros(first impression)

・・・ずっと『Sæglópur』冒頭のピアノが耳元で鳴り続けています。音楽って不思議ですね。「ドレミファソラシド」と黒鍵盤しかないのに、もう何百年も人は曲を作り続けているのに、まだこんなに美しいフレーズが残っているなんて。結論からいうと、もう、素…

SLASH DOT DASH/FATBOY SLIM

カラオケで冗談で入れてみた。一度もちゃんと聞いたこと無くて、面白い曲ってだけ知ってたんだけど・・・出てくる歌詞はひたすら「slash」と「dot」と「dash」と「com」の羅列。そりゃあ歌える、歌える。楽しくてしょうがない。 と、いうわけで気に入って、…

Def Tech/Def Tech

ただ矛先にあげるんじゃ、少し卑怯くさい気がするので、このCDのレビューを書いてみます。前も言ったように、音は結構好きなんですよ。いろんな楽器を使った、全体的にゆるめなトラック(iTunesではReggaeにジャンル分けされてた)にメロディアスなラップ*1…

()/Sigur Ros

透き通っていて、澄んでいて、でもどこか淀んでいて、なにかがうごめいているのを感じる、此処とは違う何処か遠くで鳴っている曲たち。 このアルバムにタイトルは与えられてない。カッコ。カッコ閉じる。それだけ。曲たちにもタイトルは与えられてない。歌詞…

YOU'VE COME A LONG WAY,BABY/FATBOY SLIM

最近、WOWWOWでフジロックのダイジェストがやってて、「あれ、NEW ORDER・・・やっぱ演奏下手だな(笑)」「やっぱSigur Ros凄い・・・放送ミス並みに長い無音だな」とかいろいろ思ったわけです。 で、FATBOY SLIMのLIVEもチラッと見てみて、「うわ・・・ノ…

プラネタリウム/BUMP OF CHICKEN

愛・地球博のときにやったアコースッテックバージョンが期間限定で配信中です。コチラ。藤原さん・・・半泣き?なくらい感情はいってます。この歌声のバックにはプラネタリウムの満天の星があったわけですか・・・いいなあ。 なんだか僕の友達の評判があまり…

HIMITSU GIRL'S TOP SECRET/ZAZEN BOYS

誰がなんと言おうと傑作シングル。 変拍子リズム。挟まれる無音。切れるリフ。部分部分やたら格好いいベース。演奏の呼吸。向井のラップのような念仏のような意味深なような無意味なような語り。 五曲全部がそれを、僕が一番聞きたかった部分を、存分に特化…

Waiting for the Siren's Call/New Order

しっかり今の時代にあった格好よさを届けた「Get Ready」・・・今度は、今の感性も取り入れつつ、80年代っぽいちょっとレトロな感覚(いわゆる古きよきNew Order)も感じさせるという、なんかこんなに器用なバンドだったっけ?と思わせてしまう貫禄を見せま…

Get Ready/New Order

こんなに愛しいバンドになると思わなかったNew Orderとの出会いの作品。この作品、単純にとっても格好いいです。キーボードとシンセストリングスからの美しい始まり。ガシガシと刻まれるビート。冷たい感触のギターに、金属くささを感じる独特な音色のベース…

BA BA TI KI DI DO/Sigur Ros

どこかの(前衛的な)舞踏団に提供したサントラ的な作品。当然赴きも普段とは異なります。基本はミニマルに進んでいきながら、恐ろしいほどの盛り上がりがある、というのがSigur Rosのスタイルだと思うんですが、これは本当にミニマルミュージック。柔らかな…

Let It Come Down/James Iha

優しく弾かれているのが伝わるような、耳に心地良いアコギ。下世話さからは程遠い、そっと寄り添うようなストリングス。パシパシと抑え目の音で鳴るドラム。そして、ジャケットの彼そのままの、内気さと繊細さが伝わってくるような歌声。優しくて、少し恥ず…

X&Y/COLDPLAY

ずっと書こうと思っていて。発売からだいぶたっちゃいましたけど、レビュー書きます。 結論から言うと、このアルバム「考え抜かれすぎ」かつ「元気が良すぎ」だと思います。 確かに前作、前々作よりも、一曲にカタルシスを与えるポイントがたくさん与えられ…

君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命/銀杏BOYZ

聴ける曲も聴けない曲もあるな・・・というのが正直なところ。綺麗な曲とはっちゃけたい曲を区別しすぎかも。ゴイステ時代の曲が多すぎるのもあるし。 ただ、今ちまたのバンドに溢れる「ぬるさ」がなかったのは、とっても好感です。ていうか生々しい録音状態…

HOW TO GO/くるり

そういえば、フジロックでくるりのサポートドラムやってた、クリフ・アーモンド(Cliff Almond)って、Single「HOW TO GO」の『地下鉄』『HOW TO GO』でドラムたたいてた人なんですね。今日気づいた。で、久しぶりに「HOW TO GO」聞いてみると、不思議な曲だな…

Come To DaddyEP/Aphex Twin

受験生だったころ。塾の自習室を借りて夜まで勉強し、帰り。電車から降り、駅から家に向かう十分間。 そのときに音楽を聴くのは、本当に至福の瞬間でした。夜道で聞く音楽は暗めで幻想的なインストがいい。自転車置き場でわざわざMDを換えていたのを思い出し…

Don't Believe the Truth/oasis

正直、第一印象は「やっぱ駄目だな」でした。なんかひっかかる曲が、一曲もなかった。シングルの『Lyla』も、前評判のよかった『Let There Be Love』でさえも。 これならまだ、駄作といわれている(気がする)前作のHeathen Chemistryのほうが、『The Hindu …

四次元 Four Dimensions/Mr.Children

and I love youを日清カップヌードルのCMで聞いたとき、久しぶりに「これは来た」と思いました。「I love you」のメロディだけで泣きそうになりました・・・ 最近の(復帰後の)ミスチルって、順風満帆なようでいて、ちょっと悪い意味での「余裕」が感じられ…

KID A/RADIOHEAD(後編)

最後に、曲ごとの感想を。 1 Everything in its right place この曲のイントロだけで、背筋がぞくっとするようなカタルシスを覚えるのは僕だけではないと思う。あくまで無味無臭、人肌の生暖かさを持つ故の「無温」。ささやかに奥で鳴る、心臓音のような四つ…

KID A/RADIOHEAD(中編)

コンポに入れた瞬間、あふれ出てきた音に僕は絶句した。無味無臭で生温い温度の電子オルガンが鳴る中、切り刻まれた声が聞こえてきた。その声はばらばらになりながら、何かを訴えようとしているようだった。それにどうしようもないほど空っぽな男が無感情な…

KID A/RADIOHEAD(前編)

森の中の流れにタオルをひたして、それで身体を拭く。水は冷たく、僕の感情のたかまりをいくらかしずめてくれる。それからポーチに座ってMDウォークマンでレイディオヘッドを聴く。僕は家を出てから、ほとんど同じ音楽ばかり繰り返し聴いている。レイディオ…

DEMON DAYS/Gorillaz

・・・ヘッドフォンからは買ったばかりの気だるいアニメバンドが歌ってて。そんなGorillaz。とってもいいです。曇り空の下、荒れた町並みを歩くGorillazのアニメメンバーたちの姿が目に浮かぶ。多分1stより好きかな。1stは、決してアッパーなアルバムじゃな…

WITH TEETH/NINE INCH NAILS

僕が、NINをほかの同じような音を出すバンドより信頼できるのは、格好良さよりも、弱さや憂いが前にでてくるトレントさんの声(そして痛々しい叫び)によるところが大きいんです。この新作では、音数が減ったことで、一音一音がはっきりし、その魅力的なトレ…

THE FRAGILE/NINE INCH NAILS

なんだか昨日、意味もなく嫌な気分に苛まれて、あんまりちゃんと聞いてなかったこれを「今の気分にあいそう・・・」と、聞いてみる。 そんなふうに、静かな夜に、いいステレオでじっくり聴いたとき、この作品からミニマルでアンビエントに通じるものを感じ取…