2007-01-01から1年間の記事一覧

本と、音楽と、映像作品について語ろう。

7月ぐらいにもう一つのブログで、僕の連載した短編小説に関するクイズをやりまして、 そのクイズの正解数上位の人の「書いて欲しい記事」に関する要望を聞く。 ……という企画をしたことがあるんですが、その要望の一つがこんな感じでした。 so-naさん自身が最…

久しぶりに、日記を書こう。

最近創作系の記事ばかり書いてる。もう一つのブログのほうもそうだし、 こっちにも「Emotion1,2」を書いた。この話、実は6月ぐらいに思いついたんだけど、 その時は日記シリーズ連載の真っ最中だったので、ずっとお蔵入りしてた。 今回やっと書けて良かった…

Emotion2

♪Emotion/Daft Punk

Emotion1

♪Emotion/Daft Punk

僕は昔、空を飛べた。嘘じゃない、それはもう、自由自在に飛べたんだ。 でも今は、なんだか飛べなくなってしまった。 だってさ、空って青いんだ。 こんなにも青い空を飛んだら…… ねえ、どうして空ってこんなに青いんだろう。 ねえ、誰がこんなに空を青くして…

SUMMER SONIC 2007(大阪一日目)[後編]

KASABIAN以降です。

SUMMER SONIC 2007(大阪一日目)[前編]

(※この記事は転載です。やはりこっちのブログのが収まりが良いので) さて、今年のサマソニですが、イメージとしてはとにかく暑かった。会場だけでなく、休憩スペースまでもが外でまったくもって焼け死にそうでした。フジロックのように山の中でもない環境…

Crocodile/Underworld

映画のサントラを出したり、iTunes限定シングル「JAL TO TOKYO」を出したりとそれなりに活動はしていたものも、正式なシングルとしては、実に5年ぶりになるUnderworldの新曲。待ちに待った、という感じです。 さて、そのシングルの「Crocodile」ですが、基本…

日記シリーズ コメントたち

・「世界の終り。」についたコメントたち バスターズ『天然葡萄ジュースの匂いで思考システムのジャンクションでも切り替わるんですか?パチン…ON。』 nomaneko『なんか…そそられた。その若さでキスの重要性がわかっていいんですか?』 so-na『>バスターズ…

日記シリーズ あとがき

※注意! 日記シリーズの核心部のネタバレを含みます。 これから時間をとって読もうと思ってくださっている方は、 このあとがきをスルーしていただくと幸いです。

日記シリーズ 目次

※はじめから順に読む時→こちら (画面下の「次の日記」をクリックし、読み進んでいってください) ☆目次 プロローグ「僕が日記を書く理由」 日記1「幸せの鐘が鳴り響き、僕はただ悲しい振りをする。」 日記2「中ニ病ロボット」 日記3「探り探りの日記調」 日…

日記27

いつものベッドで目覚めると、隣に寝ているはずの彼女はもういなかった。 僕は寝ぼけたまま下の階に降りると、台所に彼女はいた。 今日は彼女が朝ごはんの当番だったっけ。目玉焼きの焼ける香ばしい匂いがした。 「おはよ。髪の毛がすごいことになってるよ。…

日記26

ここ3日は何もする気が起こらず、ただ毎日が目の前を流れていくのを眺めていた。 あの塾で話した日以来、僕の家から両親がいなくなった。 きっとどこか遠くに行っているんだろう。そして、もう帰ってこないんだろう。 僕の目が本当を映すようになればなるほ…

日記25

「そう、それなんだけれど、君はいつ俺のブログが狂っているって気が付いたの? 確か……何か決定的な証拠を見つけたからとか、コメントに書いていたっけ。 『ブログを消して』なんてコメントはあまりにも衝撃的で、何度も読み返したから、よく覚えてるよ。」 …

日記24

僕の目に映る世界は、「思い出した」後も変わらなかった。 僕がいて、彼女がいて、それ以外にもたくさんの人が平穏に生活している世界―― ブログによって刷り込まれた、偽者の世界。 けれど僕には分かっていた。もう、時間の問題だということが。 昨日は塾講…

日記23

テスト期間が終わってしまった。僕はその間じゅう、家から一歩も外に出なかった。 ニーソックスを履いたピンクのあの子が死ぬ前に吹いていた軽やかな口笛のメロディが、 耳にまとわりついて離れなかった。 熱は昨日引いた。でも、そのまとわりついた口笛のメ…

日記22

朝、僕は大学でテストを受けるために駅にいて、 そこにピンクで短パンでニーソックスを履いた女の子を見た。彼女には見覚えがあった。 全体的にゴスロリ的な匂いのする格好で、肌が少し赤みがかってて、 かなり明るい茶髪が丸顔を隠すように両側に下りている…

日記21

頭痛がずっと治まらない。そして、その理由の大きな一つと思われる存在が、 僕のベッドを我が物顔に占領し、気持ち良さそうな寝息を立てている。 寝顔はなんだかしまりがなくて、僕は笑顔のが好きだなあとか思ったりして。 まあ、そんなことはどうでもいい。…

日記20

あれからずっと、頭痛がおさまらない。どこか体調も優れない。 けれど、現実はその速度を止めずにみるみる移り変わり、容赦なく僕に課題を貸す。 そこで僕は、濃い目のコーヒーを一缶飲み干して、 頭痛でぼんやりした頭を、頭痛を抱えたまま無理やり覚醒して…

日記19

水曜日は、塾の女の子Kに会って話を聞こうと思っていた。 しかし、塾の終了時間に話しかけても、彼女は言葉を返してはくれなかった。 いつも以上に鋭い嫌悪の目付きで僕の睨み付けると、タイムカードも押さずに帰っていった。 そして、昨日僕はそのことを日…

日記19

僕は全てを知ってしまった。これからそれについて書く。 悲しいことに、僕らの世界はもう終わっている。五年前、地球に小さな隕石が落ちたからだ。 しかし、それが直接地球を滅ぼしたわけではない。 隕石は大気圏を抜けた時には直径50cm足らずだったし、誰も…

日記18

やっとレポートやらテストやらが一段落して、何もすることがない日曜日がやってきた。 朝起きるともうすでに一時を回っていて、そこから寝巻きを脱ぐまでに二時までかかった。 別に前衛的な脱ぎ方をしたわけでも、誰かが時の進みを加速させたわけでもない。 …

日記17

相変わらずテスト、レポート、テストとそれなりに(むしろ前以上に)忙しい毎日を送っている。 白いペンキ塗りは一日のノルマが増えた。しかし、時給は上がらない。そんな感じだ。 そんな僕は、今日も寝不足のため授業に大幅な遅刻をしていった。 (「おはよ…

日記16

夜の駅の構内から一歩外に踏み出せば、いつだって聞こえてくる。 アコースティックギターの乾いた音、派手な四つ打ちのビート。 そこでは、歌ったり踊ったりして、たくさんの人が自己表現をしている。 彼女は僕の手を取ってその合間を抜けていき、 スーツ姿…

日記15

彼女が端正な顔立ちでありながら、あまり友達と言える人がいないのは、 その刺々しい言動もそうだが、それ以上に彼女の瞳に原因があると思われる。 今日も塾講師のバイトが終わると、会話をした。 だんだん話が続くようになったし、わりかし趣味があうことも…

日記14

10日ぐらい時間が空いただろうか、久しぶりに日記を書くことにする。 最近の僕は、大学の中間試験やらレポートやらに追われているらしい。 一つが終わるとほっとする暇もなく、それをもう一つの課題が上書きする毎日。 それはさながら、白い壁に白いペンキを…

日記13

塾帰りの夜の道を、World's end girlfriendをかけながら、自転車で突っ走った。 美しいストリングスと、壊れたリズムは、夜の街を切実な終幕感で彩った。 僕はその夢見心地に浸りながら、自転車をこぐ足を速めていく。 World's end girlfriendは、本物の世界…

日記12

ゴミのような、レポートを出してしまった。 レポートにおける一番の重要部分である、「考察」がほぼ白紙のまま、 僕は提出期限の一分遅れまで粘って、悔しさに唇をかみながらそれを提出した。 あんなレポートを出すくらいだったら、紙いっぱいに痛々しい詩で…

日記11

今日は夢の続きを見ようともせず、久しぶりにしっかりと授業を聞いた。 黒板を全て写し終えると、ものすごい充実感を感じたが……わかってる。これはいけない傾向だ。 なぜなら、この充実感と言うヤツは厄介な魔物だからだ。 黒板を写しはしたものの、それがイ…

日記10

僕は僕のために、このことを記録しておかねばならない。 いったい、どこから書き出せばいいだろうか。 5月8日、僕はふて寝ならぬ、ふて日記を書いた。たった一行のぶっきらぼうな日記だ。 あの日は、夢の続きを見ることなんて無理だろうと思いながらも、 図…